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ドローン磁気探査で斜面災害のリスク評価【産総研公式X】

2026/10/26

COLUMN

ドローン磁気探査で斜面災害のリスク評価

\研究者にきいてみた!/

    ドローンで地下が見える!?

     土砂崩れや地すべりの原因は、地面の下にも隠れているかもしれません。ヘリコプターが活躍していた磁気探査の世界で、ドローンがもたらした変化とは?地質情報研究部門の宮川歩夢さんと大熊茂雄さんに詳しく聞いてきました!(2026/03/04 プレスリリース)

    インタビューに答える地質情報研究部門の宮川歩夢

     地下は、地面を掘らなくても調べられます。地下構造と斜面災害の関係を研究する宮川さんは「地下の岩石には、磁石になりやすいものとなりにくいものがあります。磁気探査では、地上や空から磁気の強さを測り、地下にどんな岩石があるのかを推定します」と教えてくれました。

    インタビューに答える地質情報研究部門の大熊茂雄

     「崖を歩いたり、潮だまりにゴムボートを浮かべたりして磁気探査をすることもありました。危険が伴いますし、大変な調査でした」と、長年磁気探査の技術開発を続けてきた大熊さんは話してくれました。人が立ち入りにくい場所を、安全に調べられたら…そんな思いがドローン磁気探査につながったそうです。

    地質図が映ったモニターの前にいる宮川

     空からの磁気探査には、飛行機やヘリコプターが使われてきました。広い範囲を調べられる一方、地面すれすれを飛ぶことはできません。

     「センサーが地面に近ければ近いほど、より良いデータが取れるんです。 ドローンなら、ヘリでは近づきにくい崖や起伏の大きな場所でも、低い高度から調査できます。ヘリでは近づけない。人が歩くには危険。その間を繋いだのがドローンでした」と宮川さん。

    インタビューに答える大熊と宮川

     「ただドローンを飛ばせば、良いデータが取れるわけではありません。磁気センサーはドローンから吊り下げて飛ばします。急旋回するとセンサーが大きく揺れ、データの質が落ちてしまうんです」

     宮川さんと大熊さんは、吊り下げ方や飛行ルートを工夫しながら、10年近く試行錯誤を重ねてきました。

    計測データを移したモニターの前にいる大熊と宮川

     阿蘇山麓のドローン磁気探査では、地下で熱水の影響を受けて弱くなった岩石の広がりを捉えることができました。「地割れが確認されている場所だけでなく、その周辺にも地下が弱くなっている場所が見えてきました」と大熊さん。地下の状態と斜面災害との関係が少しずつ見えてきました。

    地質図の前で磁気センサーを持つ宮川と大熊

     今回の技術を使えば、斜面災害の危険性をより正確に評価できるかもしれません。

     また将来は、地熱エネルギーや鉱物資源の調査への活用も期待されています。

     「私たちだけでなく、地質調査に携わるさまざまな人たちが使える技術になってほしい」と2人は語ってくれました。

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