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最近の研究成果

未利用熱回収 2020年01月23日発表

塗布構造吸収器を採用した車載向け小型吸収冷凍機を開発-2020年1月から商用車での車両評価を開始、実用化を目指す-

世界で初めて「塗布構造吸収器」と吸収器全体を水蒸気透過膜で覆う「メンブレンラッピングアブソーバー」を採用したエンジン車両搭載型小型吸収冷凍機を開発しました。開発した冷凍機は、車両の排ガス熱を回収し、冷熱を発生する吸収冷凍機を車両に搭載するために小型・軽量化したほか、「塗布構造吸収器」や「メンブレンラッピングアブソーバー」の採用により、走行時の傾斜や揺れなどの影響を防止します。これにより、車両環境に対応でき、圧縮式冷凍機からの置き換えにより、エンジン車の冷房運転時の大幅な燃費向上が期待できます。2020年1月から、吸収冷凍機を搭載した車両の評価を開始し、商用車の排ガスを利用した車室空調の性能を確認して吸収冷凍機を車両システムに組み込むための課題を抽出します。これらを通じて車載吸収冷凍機の実用化を目指します。

エネルギー・環境領域の最近の研究成果の概要図

マイクロマシン 2020年02月12日発表

疑似生体組織構築のためのマイクロマシンを開発-マイクロマシンを使って細胞を運んで並べ、生体組織を人工的に組み立てる-

生体組織と類似した人工の組織を構築するためのマイクロマシンを開発した。生体組織を模倣した人工組織は、けがや病気で損傷した組織の治療や動物実験に替わる新薬候補物質の評価に有用である。今回、われわれは“マイクロマシンを利用して人工組織を構築する”という新たなアプローチを提唱した。この独自のアイデアをもとに、望みの数・形状・タイミングでさまざまな場所に細胞を輸送し配置できるマイクロマシンを開発した。このマイクロマシンを用いて細胞を操作すれば、従来の方法では困難であったさまざまな処理を行うことができ、より自在な人工組織構築の実現に貢献すると期待される。

生命工学領域の最近の研究成果の概要図

次世代人工知能 2019年12月10日発表

AIの動画認識やテキスト理解の基盤となる事前学習済みモデルを構築・公開-実世界のデータを活用する次世代AI技術の開発と社会実装の促進に期待-

実世界のデータを活用する次世代人工知能(AI)技術のソフトウェアモジュール構築の一環として、AIによる動画認識とバイオ分野に関する自然言語テキストの理解のための転移学習の基盤となる事前学習済みモデルを構築しました。今回構築した事前学習済みモデルには、実世界の大量の動画やテキストデータをあらかじめ学習させているため、AI開発に用いることで、少量の学習用データでも次世代AIのソフトウェアモジュールを構築・利用できるようになります。これにより、例えば少量の動画データによる医療動画診断支援向けAIなど、実世界のデータを活用する次世代AI技術の開発と社会実装の促進が期待できます。

情報・人間工学領域の最近の研究成果の概要図

有機トランジスタ 2020年02月05日発表

世界最速有機トランジスタを実現-短チャネルと高移動度を両立する微細加工技術を開発-

有機半導体単結晶の薄膜上でチャネル長1マイクロメートルスケールの微細加工手法を新たに開発しました。その結果、10 cm2/Vsの高移動度と短チャネル化を同時に達成したことで、同研究グループがこれまでに有していた世界記録を2倍程度更新し、世界最速となる38 MHzの遮断周波数を達成しました。また、この有機トランジスタは、交流信号を直流信号に変換する整流性を有しており、100 MHzでもその整流性が失われないことを実証しました。近年、世界中で有機トランジスタの高速化が進められている中、同研究グループは超短波帯で動作する有機トランジスタの開発に世界で初めて成功しました。

材料・化学領域の最近の研究成果の概要図

金ナノ材料 2020年01月29日発表

金ナノ材料の簡便な合成法を開発-コハク酸誘導体を用いて一段階反応で短時間合成・結晶成長方向制御を実現-

有機化合物の一種であるコハク酸誘導体が自己組織化で形成する二分子膜をテンプレートとして用いた、単結晶金ナノ材料の簡便な合成法を開発した。金の微粒子(金ナノ材料)は、導電材料、太陽電池、センサープローブ、触媒などで利用されており、通常は、金イオンの溶液を還元して得られる。しかし、金ナノ材料のサイズや形状の均一性や結晶成長方向を制御することが困難なため、従来の作製法では、長時間の複雑な反応を要し、コストや環境負荷が高いことが問題であった。今回、コハク酸の誘導体が、短時間で金イオンを還元できること、この化合物が形成する二分子膜がテンプレートとして金ナノ材料の結晶成長方向を制御できることを見いだした。今回開発した方法により、厚みが約数十ナノメートル(nm)、横幅が約6マイクロメートル(μm)のシート状の金ナノ材料(金ナノシート)の集合体を合成できた。この金ナノシートの集合体は柔らかく、成型が容易であり、得られたそのままの状態でも導電性を示すが、圧縮によって導電性が大幅に向上する。今回の成果で、金ナノ材料のサイズ、形状の均一性、結晶成長方向を制御でき、かつ高速な製造法への道が開けた。

エレクトロニクス・製造領域の最近の研究成果の概要図

海底表層コアリング 2020年01月29日発表

「ちきゅう」による遠州灘掘削の速報:長期間の連続した地震記録試料を採取

掘削試料の船上解析を進め、その概要を明らかにしましたので、速報でお知らせします。このたび遠州灘で、もっとも精度の高い地層記録が保存されていると期待される海底の凹地において、「ちきゅう」による連続コアリングを実施し、タービダイトという地震によってできた地層の採取に成功しました。

地質調査総合センターの最近の研究成果の概要図

赤外線カラー画像 2020年02月06日発表

深層学習による赤外線画像のカラー化技術を開発-赤外線画像から可視光カラー化した画像の色再現性の大幅な改善-

多層の人工ニューラルネットワークを用いた深層学習による赤外線画像の可視光カラー化技術を開発した。これにより、これまでモノクロや近似的なカラーでしか表示できなかった赤外線暗視画像を、可視光下での色に非常に近いカラーで表示することができるようになった。

計量標準総合センターの最近の研究成果の概要図

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国立研究開発法人産業技術総合研究所