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最近の研究成果

感染予防 2021年12月28日発表

地下鉄における混雑時の運転状況を模した車内CO2濃度の計測と換気の評価-混雑時の運行車両における感染対策を検証するための基礎データを取得-

国土交通省からの相談を受け、東京地下鉄株式会社の協力を得て、混雑時の車内環境を模擬した地下鉄車両を試運転運行し、車内のCO2濃度の変化を計測した。窓を閉め切った状態で約9分間の走行を行うと、車内のCO2濃度は3,200 ppm程度まで上昇した。窓を10 cmで2カ所開けた状態で約9分間の走行を行うと、車内のCO2濃度の上昇は約15%減少した。地下鉄車両内を完全混合空間と仮定し、ワンボックスモデルにより、それぞれの運行における1時間あたりの換気回数を概算すると、窓閉では約6.3回、10 cm×2カ所の窓開けでは約9.4回と推計された。今回実施した模擬試験は、実際の混雑車両で起こりうる人間の代謝熱などによる上昇気流などは再現できていないため、測定値の解釈には注意が必要であるが、本試験より得られた結果は、混雑時の運行車両における感染対策を検証するための貴重な基礎データになることが期待される。

エネルギー・環境領域の最近の研究成果の概要図

農薬解毒 2021年11月10日発表

共生細菌のちからで害虫が農薬に強くなる助け合いの仕組みを解明-共生細菌による農薬解毒を宿主昆虫が助けていた-

害虫が腸内の共生細菌との作用で農薬抵抗性を獲得する仕組みを初めて解明した。害虫の農薬抵抗性において、腸内に共生する細菌による関与の仕組みは知られていない。産総研は他の機関と連携して、害虫カメムシの腸内で共生細菌がどのように農薬を解毒しているかを調査し、解毒に不可欠な共生細菌の遺伝子を特定した。共生細菌はこの遺伝子により、害虫の体内に入った農薬を速やかに分解する。しかし、農薬の分解産物は共生細菌自身に対して毒性を持つことがわかった。この物質は宿主である害虫に対しては無毒であり、害虫は速やかにこれを体外に排出する。その結果、共生細菌は農薬を解毒して、害虫の体内で生存し続けることができる。今回、農薬解毒過程において、害虫と共生細菌が相互作用していることを発見した。

生命工学領域の最近の研究成果の概要図

ダイナミック・サイン 2021年12月7日発表

動くサイン「ダイナミック・サイン」の一般的要求事項をISO規格として発行-新しい情報提示技術の国際標準化を日本主導で推進-

ダイナミック・サインに関する国際標準化規格の一般的要求事項であるPart 1(ISO 23456-1:2021Dynamic signs in physical environments — Part 1: General requirements)を提案し、規格化に至った。ダイナミック・サインとは、状況に応じて表示内容を動的に変化させる情報提示技術の総称である。誘導や注意喚起サインの気づきと理解を高めることができる。しかし、その見やすさ(視認性)や利用しやすさ(アクセシビリティー)、安全性に関する統一規格はこれまで存在しなかった。そのため、産総研は人間工学実験により、三菱電機は駅や総合スポーツ施設などでの実証実験により、サインの効果の検証を行った。これらの結果を要求事項としてまとめ、Part 1を提案し、規格化に至った。今回の国際規格に続いて、その下位階層の個別規格をさらに制定することで、ダイナミック・サイン技術を活用したサイン作成の指針の整備を進めることができる。これにより、高齢者や車いすの利用者など、さまざまな年齢層、文化、知覚的、身体的特徴を持った人々に対応したアクセシビリティーの考え方に即した社会の実現が期待される。

情報・人間工学領域の最近の研究成果の概要図

カーボンナノチューブトランジスタ 2021年12月24日発表

室温で量子輸送可能な2.8 nmのカーボンナノチューブトランジスタ-熱・応力誘起らせん構造転移による金属CNT内半導体ナノチャネルの実現-

国立研究開発法人物質・材料研究機構を中心とする国際共同研究チームは、透過型電子顕微鏡(TEM)内高精度ナノマニピュレーション技術の開発を行い、個々のカーボンナノチューブ(CNT)に対して局所的にらせん構造を変化させ、金属-半導体転移を制御することにより、CNT分子内トランジスタの作製に成功しました。半導体CNTは、エネルギー効率が高いナノトランジスタ用素材として非常に有望であり、現在のシリコンを超えるマイクロプロセッサの構築を可能とすると言われています。しかし、立体構造や電子特性を決定する個々のCNTのらせん構造を制御することは、依然として大きな課題でした。今回、共同研究チームは、TEMを用いてその場観測しながら、CNTを加熱し機械的なひずみを与え、局所的にらせん構造を変化させることで、CNTの電子物性の制御に世界に先駆けて成功しました。本研究では、CNTの金属伝導から半導体伝導への転移をコントロールし、金属CNTのソースとドレインの間に半導体CNTナノチャネルを共有結合させたナノチューブトランジスタを実現しました。作製したナノチューブトランジスタは、チャネル長がわずかに2.8ナノメートル(1ナノメートルは10億分の1メートル)で、室温での量子輸送であることが初めて実証されました。今後は、分子構造操作による革新的なナノスケール電子デバイスの可能性を示した本研究成果に基づき、原子精度の材料構造工学および単一分子、単一原子レベルの電子、量子機能デバイスの設計と製造を目指していきます。

材料・化学領域の最近の研究成果の概要図

スピニング加工 2022年1月17日発表

少数データから短時間で現場環境に応じた最適加工条件を決定-素形材産業における小規模製造現場のDXに貢献する作業支援汎用AIツール-

一枚の金属板から立体形状に成形するへら絞り(以下、「スピニング」)加工において、AIを使ってローラーの最適な動作経路(以下、「ローラーパス」)を瞬時に決定する技術を開発した。短時間で容易に、立体形状の高さや板厚が狙い通りの寸法となるように成形できる。スピニング加工は、回転する金属板の一部にローラーを押し当てて少しずつ変形させ、立体形状に成形する加工法である。プレス加工などの他の塑性加工法とは異なり、最終形状のみの金型さえあれば成形できるという特徴から、短時間での製品試作や多品種変量生産の場面で利用価値が高い。しかしながら、製品の高さや板厚などの寸法はローラーの動かし方ひとつで大きく変わってしまうため、狙い通りの寸法となるように加工するには、ローラーパスの決定に試行錯誤を重ねる必要があり、多大な時間と労力が必要であった。今回開発した技術では、少数のデータを使い、ローラーパスと寸法の関係をニューラルネットワークでモデル化し、さらに、反復解法と呼ばれる計算技法を用いて、具体的な目標仕様を実現する最適なローラーパスを瞬時に決定できる。これにより、一度の成形で狙い通りの寸法となるような加工が可能となる。少数のデータをAIに学習させ、目標仕様から最適加工条件を逆算して求める手法は即応性が高く、様々な素形材加工手法へも適用が期待できる。

エレクトロニクス・製造領域の最近の研究成果の概要図

河岸段丘 2022年1月20日発表

地質が支える豊田地域の自動車産業-河岸段丘を活用した産業地帯の地質図幅刊行-

愛知県豊田市と周辺地域の5万分の1地質図幅「豊田」を刊行した。「クルマのまち」として知られる豊田市と周辺地域では、大規模な自動車工場が地盤や工業用水、交通などの利便性を考慮して建設されてきた。これら工場は、地質調査によって数十万年前の中期更新世に出来た強靱な地盤「河岸段丘」に建設されていることが明らかとなった。この河岸段丘は、数十万年という長期間にわたり、河川で運ばれた砂礫によって構成された地質である。頑丈な地盤で高台にあるため、地震や洪水などの自然災害から受ける影響は小さいと考えられる。また、豊田地域特有の広大で平坦な地形であることから、大規模な工場群を中心に、物流やインフラの拠点が集中しやすい。このような地形・地質学的な環境に恵まれたことで、豊田地域は産業地帯へと発展したと考えられる。この地質図幅は、現世の河川が作った低地や低地を埋めた盛土など、脆弱な地盤も図示している。地質図を用いて地盤の特徴を理解することは、企業や行政の事業継続計画(BCP)や防災計画に役立つ。

地質調査総合センターの最近の研究成果の概要図

平面黒体装置 2022年1月19日発表

検温用サーモグラフィーの確かな温度基準となる平面黒体装置を開発-理想的な黒体に近く、温度と赤外線放射量の換算を精確に実現-

非接触検温などで用いられるサーモグラフィーの測定温度の精確(精密かつ正確)な基準となる平面黒体装置を開発した。物体からの赤外線放射量を温度に換算して可視化するサーモグラフィーは、近年、新規感染症の防疫現場において非接触検温に利用されている。ただし、サーモグラフィーは外的要因などに左右されやすいため取り扱いには注意点が多く、精確な温度基準の使用が推奨されている。温度基準としては、これまで平面黒体装置が使用されてきたが、赤外線の放射率が十分でないために周囲の温度や発熱体などの影響を受けやすく、精確な温度測定が困難だった。今回、黒色樹脂の表面構造を工夫して赤外線における理想的な黒体(放射率1)に極めて近い材料を作製し、体温付近における温度と赤外線放射量をプランクの黒体放射の法則に基づき精確に換算できる平面黒体装置を開発した。これにより、サーモグラフィーの性能試験、測定対象・周囲環境の影響といった誤差要因の評価のほか、温度表示の現場校正が可能になる。サーモグラフィーによる体表温度の精確な計測を通じて、非接触検温の信頼性向上へ貢献するものと期待される。

計量標準総合センター域の最近の研究成果の概要図

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