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最近の研究成果

太陽光利用化学反応 2018年8月2日発表

シクロヘキサンの常温・常圧酸化により高選択的にナイロンの原料を合成-太陽光を利用した半導体光電極で、高難度のC-H結合切断と選択反応を実現-

経済産業省の革新的なエネルギー技術の国際共同研究開発事業「太陽光による有用化学品合成」による支援を受け、酸化物の半導体光電極を用い、太陽光エネルギーを利用したシクロヘキサンの直接酸化によりナイロンなどの原料であるKAオイル(シクロヘキサノン+シクロヘキサノール)を常温・常圧下で高い選択性(約99 %)で合成する技術を開発した。半導体光電極は板状や膜状の半導体に導線を接続した電極で、光照射を受けて酸化還元反応を進行させる。今回開発した技術は、高付加価値の有用化学品を、太陽光エネルギーとわずかな電気エネルギーから合成できる技術であり、持続可能な社会への貢献が期待される。

太陽光エネルギーと酸化物光電極を用いたナイロン原料合成の模式図(左)と光電極の写真(右)の図

心筋作製 2018年8月10日発表

新たな心筋作製技術を可能とする遺伝子を発見-線維芽細胞およびマウスES/ヒトiPS細胞から心臓中胚葉細胞の直接誘導に成功-

線維芽細胞から心臓中胚葉細胞を直接誘導する遺伝子Tbx6を発見しました。また、Tbx6をマウスES細胞・ヒトiPS細胞といった多能性幹細胞に導入することにより、液性因子を使用せずに効率よく増殖可能な心臓中胚葉細胞を作製し、さらにこれを心筋細胞や血管細胞を誘導することに成功しました。この仕組みとして、Tbx6が心臓発生に重要なMesp1・BMP4遺伝子の発現を一過的に上昇させて心筋誘導することを明らかにしました。さらにTbx6の発現期間を調整することで、同じく中胚葉から分化する骨格筋や軟骨細胞も誘導が可能であることを見出し、Tbx6が心臓だけでなく多能性幹細胞からの中胚葉分化全体を制御する重要な因子であることを発見しました。本研究により、Tbx6導入による、液性因子を使用しない新しい心筋・血管細胞作製法が開発されました。本研究成果は、心筋梗塞や拡張型心筋症をはじめとする様々な心臓疾患に対する再生医療への応用だけでなく、薬剤開発にも資する、簡便・短期間・安価な心筋作製技術への発展に寄与することが期待されます。

Tbx6によって線維芽細胞から誘導された心臓中胚葉細胞の写真

ワンペダル操作 2018年7月5日発表

運転の楽しさを科学的に推定する技術で、豊かで創造的な自動車社会の実現に貢献-踏みかえ回数を減らした新しいペダル操作が、従来のペダル操作と比較し“より運転を楽しく感じる”ことを科学的に検証-

「ペダル操作の違いが運転者の心理状態と脳活動に及ぼす影響」に関する実験結果を発表する。実験では、アクセルペダルの操作だけで加速や減速を行い、ブレーキペダルへの踏みかえ回数を減らした新しいペダル操作(以下:ワンペダル操作)での運転時の心理状態および脳活動を、アクセルペダルとブレーキペダルの操作で加速や減速を行う従来のペダル操作(以下:ツーペダル操作)での運転時の心理状態および脳活動と比較した。心理状態については、運転後の質問紙調査から、ワンペダル操作での運転時に、「運転がより楽しく感じられる」ことが示された。脳活動については、運転中に計測した脳波から、ワンペダル操作での運転が、楽しさの重要な要因の一つである運転への集中状態を自然に引き出しうることが示された。

質問紙調査の結果(12名の実験参加者の平均値、エラーバーは標準誤差を示す)の写真

ビールの泡 2018年8月10日発表

ビール表面の分子と泡の安定性に相関-ビールに含まれるホップの成分が表面で泡持ちを向上させる手助けに-

表面の解析に有効な分光法を用いてビール表面を直接測定し、表面におけるホップ由来の分子とビールに含まれるタンパク質の挙動を明らかにした。これらはビールの泡の形成・安定化に重要な情報である。
ビールの泡には、タンパク質とホップの成分が含まれることはこれまで知られていたが、それらが泡中の液体部分に存在するのか、気体と液体との界面(気液界面)に存在するのかは不明であった。今回、固体や液体の表面・界面に存在する分子の振動スペクトルを選択的に測定できる和周波発生分光法(SFG分光法)を用いてビールの表面を調べたところ、ビールの表面にはビールの苦味の元を含むホップ由来の分子とタンパク質の両方が存在すること、さらに表面に現れているホップ由来の分子の存在量とビールの泡の安定性に相関があることが明らかになった。

太ビールの泡の気液界面に含まれているホップ由来の分子とタンパク質の様子の概念図

電荷可視化 2018年6月22日発表

半導体中のマイクロメートルスケールの電荷分布を可視化-折り曲げられる電子デバイスの高性能化に期待-

産総研が独自に開発した薄膜トランジスタ(TFT)の電荷を可視化するゲート変調イメージング技術の、空間解像度を810 nmから430 nmにするとともに、時間分解能を3 µsから50 nsに大幅に向上させた。この技術により、多結晶性半導体中の結晶粒界付近で電荷が不均一に分布する様子や、結晶粒界が電気伝導を阻害する様子を可視化できた。ディスプレーやセンシングデバイスなどの情報入出力機器の大面積・軽量・フレキシブル化や、製造工程の簡略化・省エネルギー化に向けて、多結晶性半導体薄膜を用いたTFTの性能向上が課題となっている。多結晶性半導体の課題は、結晶粒界などに起因する不均質な構造が、性能低下の要因となることである。今回、TFT内に蓄積した電荷を可視化するゲート変調イメージング法の空間解像度と時間分解能を向上させ、多結晶性半導体の結晶粒界に起因するマイクロメートルスケールの不均一な電荷分布を可視化するとともに、結晶粒界付近の電気伝導の様子を50ナノ秒の時間分解能で捉えた。この成果は、多結晶性半導体内の電気伝導を可視化できる技術として、TFTの特性改善や高品質化に大きく貢献すると期待される。

多結晶性半導体中の不均一な電荷分布を可視化する技術の図

網走 2018年8月10日発表

微小な化石を新たな手がかりに、北海道東部の地質を解明-5万分の1地質図幅「網走」を刊行しました-

網走地域は、北海道東部から千島列島に広がる地質が典型的に分布しています。オホーツク海やその周辺での地下資源に関する研究などを進めていく上で重要な地域ですが、詳細な地質図があるのは網走市周辺など一部地域に限られ、地形や地質の解明は進んでいませんでした。そこで平成23年度から28年度にかけて、道総研地質研究所・産総研地質調査総合センター・茨城大学が詳細な地質調査を共同で行いました。その結果、エネルギー資源探査や、地形・地質を活かした観光を展開していく上で役に立つ、いくつもの貴重な成果が得られました。網走地域から北見周辺には能取(のとろ)層という地層が分布しているとされていましたが、プランクトン化石(珪藻、渦鞭毛藻)を調べたところ、分布しているのは能取層よりも100~300万年新しいとされていた呼人(よびと)層と、1000万年以上古いとされていた常呂(ところ)層という2つの異なる時代の地層であることがわかりました。オホーツク海やその周辺における石油や天然ガスなどの資源探索に不可欠な、地質構造解明の鍵となる重要な成果です。また、延長1.7 kmにわたって続く柱状節理の崖や、屈斜路カルデラから流れてきた厚い火砕流堆積物などの素晴らしい露頭も見つかりました。日本各地で近年活発なジオツアーを網走地域でも展開していく上で、貴重な景観資源として活用できます。今後の北海道の発展、豊かな地域作りのために、「網走」図幅の成果をご活用ください。

網走地域の地質(5万分の1地質図幅)

単一電子素子 2018年2月2日発表

たった1個の電子で1ビットを表現する世界初のデジタル変調を実現-広い周波数範囲で正確に任意波形の極微小交流電流を発生可能に-

電流の最小単位である電子を1個単位でオン・オフ制御できる単一電子デジタル変調技術を開発した。電流は電子の流れなので、電子1個1個を正確に制御・検出できれば、従来の計測器では不可能だった精度での電流発生・計測を実現できる。産総研では、これまで、半導体ナノ加工技術で作製した単一電子素子を用いて、一定周期で電子を1個ずつ送り出し、直流電流を発生・計測する技術の開発に取り組んできた。今回、電子の密度を時間的に変化させる単一電子デジタル変調技術を開発し、電子数個レベルで正確な任意波形の電流を発生させることに成功した。発生させた電流を基準とすることで、直流(0 Hz)~メガヘルツ(MHz)の周波数帯域で、フェムトアンペア(fA)(10-15 A)以下の極微小電流を精密に測定できるようになる。今回開発した極微小電流の発生技術は、低消費電力化が期待されるスピントロニクスなど次世代素子の研究開発や、ナノ構造中で生じる物理現象の解明などの基礎研究への貢献が期待される。

電子1個を制御できる素子の電子顕微鏡写真(左)、今回開発したデジタル変調技術の模式図(右)

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