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ボールミルに最適な形状は「ボール(球)」ではなかった【産総研公式X】

2026/07/31

COLUMN

ボールミルに最適な形状は「ボール(球)」ではなかった

\研究者にきいてみた!/

     ゴロゴロゴロゴロ…回転しているのは「ボールミル」。

     ぶつかりあうボール(媒体)で、材料を粉砕する装置です。媒体は球体で、100年以上前からほぼ形が変わっていないとか。それを「ある形」に変えると、粉砕効率がアップしたらしい…!?(2025/11/12 プレスリリース)環境創生研究部門の上田高生さんに聞きました!

     「車のボディも効率化のために形状を追求して設計しますよね。ボールミルの媒体も、形を変えれば粉砕効率を高められるかもしれない――そんな発想が出発点です」

     そう話す上田さん。そこで、専門としてきた球面調和関数によるモデリングが生かせるのでは、と考えたそうです。

    環境創生研究部門の上田高生

     ボールミルは、媒体同士が偶然材料を挟み込んだときに粉砕する仕組みで、昔から効率の悪さが指摘されていたそう。

     上田さんがモデリングで導き出したのは、楕円形を押しつぶしたような形「OPTIPSE(オプティプス)」。試作して検証したところ、粉砕効率は約10 %向上しました。

    グローブをはめた手の上の3個のボールミル

     実は上田さんのメインテーマはリサイクル技術の研究開発。

     分野は違っても「コアとなる数値解析やプログラミング技術は共通」と言います。

     学生時代は粒子の形状を研究し、一つ一つ異なる粒子でも球面調和関数で “集団としてのらしさ”を数学的に表現できるところに魅力を感じていたそうです。

    瓶に入ったボールミルを取りだす

     「例えば、“河原の石らしさ”を持ちながら、実在しない仮想粒子も作れます。この技術が媒体設計に役立ちました。研究の立ち上げから5年ほどかかりましたが、自分のアイデアが実った手応えがあります。この媒体を実際に使ってもらえたら、これ以上嬉しいことはないですね」と話してくれました。

    ボールミルを手に持った上田

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