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バッテリーの有無の選定【産総研公式X】

2023/06/05

COLUMN

バッテリーの有無の選定

\研究者にきいてみた!/

  • #エネルギー環境制約対応

6月5日は「環境の日」

 空港の手荷物検査レーンのようなこのシステム、家電ゴミのなかの「バッテリーの有無」を自動で見わけて選別してくれるんです!(2023/5/22プレスリリース)「バッテリー抜き」のフェイントも器用に見わけてますね…!

 開発を担当した環境創生研究部門 資源価値創生研究グループの上田 高生 主任研究員に聞いてみました。

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画像をクリックするとYouTubeへとびます

Q. 小型デジタル家電はどうやってリサイクルされてるの?

A. 破砕し、素材ごとにわけてリサイクルします。
 でも誤ってバッテリーを破砕すると、出火して火災になることも。だから、最初にバッテリーの入っている廃製品を手作業で選別して除かなければならないんですが、その選別が“大変!”なんです…

デジカメ、スマホ、電動シェーバー、リモコンなど、今回のシステム開発にサンプルとして使われた小型デジタル家電。バッテリーの形も位置も千差万別。

Q. なんで“大変!”なの?

A. 廃製品はとにかく多種多様。バッテリーの有無は熟練の作業者でもわかりづらいから。

 上田さんたちはこの課題を解消するため、X線とAIを組み合わせて自動選別するシステムを開発。正確に、しかも見落としなく、バッテリーを検出できるようになりました!

上田企画主幹

Q. どんな工夫をしたの?

A. AIの処理プロセスを3段階にしたことです。
 1. 画像から機器を検出
 2. 検出した機器単位でバッテリーを検出
 3. 見落としがないかダメ押しの検出 の3段階処理。

 第2段階だけでも10種以上のAIで構成。約3400個のサンプルで学習させ、検出プログラムを作りあげたんだそう。

左から順に3段階の処理が走っている様子。

Q. 今後の予定は?

A. リサイクル施設での実用化を目指します。
 今回のシステムでバッテリーを見つけたとしても、じつはその後の「取り出し」がまた大変な手作業。今後は「判別+バッテリーの分離」まで自動化できるシステムを作りたいです。

 上田さんの挑戦はまだまだ続きます。

左から順に3段階の処理が走っている様子。

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