研究は完全燃焼。
それでも、科学に携わりたい。
「科学の力で人々の暮らしに貢献したい」。そんな想いを軸に、就職活動をしていました。私は理系修士卒ですが、自分の研究はやり切ったという思いから研究職の道ではなく、総合職を選びました。学生時代は植物生理学の研究室で、藻類がつくる油脂をバイオ燃料へ活用すべく、その油脂生成の代謝に関わる遺伝子の研究をしていました。修士の研究成果として、遺伝子が発現するタイミングや細胞内の局在、その遺伝子を組み込んだ酵母においても油脂の蓄積量が増えるという結果が得られました。研究生活はやり切ったという思いで、完全燃焼。もともと、一つのことを極めるよりも、幅広いことに興味があるタイプなので、社会に出て働く際は様々なことに携わりたいと思っていました。産総研は、8つの研究分野で幅広い研究がされていること、何より、技術を人々の生活に届けるところまで関われることは大きな魅力でした。当時、研究室の教授と「この研究が社会実装されるのは何十年後」という話をしていました。研究の社会実装まで見届けられる産総研なら、「科学の力で人々の暮らしに貢献したい」という私の夢が叶えられるんじゃないかと思いました。最終的には、就職活動の中で出会った先輩職員の人柄が入所の決め手でしたね。こんな先輩たちと一緒に働きたいという想いから入所を決めました。