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生命工学領域のタイトル画像

少子高齢化等の社会課題の解決と
経済成長・産業競争力の強化に貢献するイノベーションを創出する

人口、環境、食糧問題などグローバリゼーションの進展により全地球規模で対応すべき課題として認識されています。その上で生活の質を高めつつ持続可能な社会を目指す取り組みが進められ、実現に向けて科学技術イノベーションの役割が重要視されています。生命工学領域では、少子高齢化等の社会課題の解決と経済成長、産業競争力の強化に貢献するイノベーションを創出することを目標に以下の重点課題に取り組んでいます。

生命工学領域の体制図

 

重要戦略詳細

社会課題の解決に向けた研究

少子高齢化に伴う超高齢社会となることで働き手の減少による経済力低下、地域間の医療格差の拡大、医療費の増加など今後様々な問題に直面することが懸念されています。そのために健康・医療戦略推進法に基づく健康長寿社会の実現に貢献します。具体的には、高齢になっても健康でいきいきと暮らす社会実現に向け、診断・治療に関わる技術及び機器等に対する基盤技術開発とその橋渡しを実施し医療現場への導入を目指します。課題解決すべき医療機器開発の重点テーマとしては、がん、感染症等に対する検出デバイスや人工心肺装置の開発に取り組みます。

  • QoLを向上させる高品質・高機能・高精度な治療・診断技術の開発

経済成長・産業競争力の強化に向けた研究

バイオ戦略2020が目指すバイオエコノミー社会の実現(2030年)に貢献するため、バイオ医薬品や再生医療等の研究開発による「医療システム支援技術」、また素材開発・高機能化・製造・分解評価・排水処理といった一連の研究を組み合わせた「循環型社会を目指した生物資源利用技術」の社会実装を目指します。

  • 医療システムを支援する先端基盤技術の開発
  • バイオエコノミー社会を実現する生物資源利用技術の開発

イノベーションを支える基盤の整備

中長期的に継続した技術の社会還元には、新たなシーズ開発が不可欠です。そのため、比較的時間をかけながら新規性や独創性の高い技術開発を展開します。バイオとデジタルの融合によるデータ基盤の構築とそれを最大限活用するバイオデータ駆動社会に貢献するため、バイオものづくりを支える製造技術や先進バイオ高度分析技術(医療基盤技術)を開発します。人材育成という観点では、技術経営力強化に寄与する人材の育成や将来の科学技術を支える若手研究者の育成にも注力します。

  • バイオものづくりを支える製造技術の開発
  • 先進バイオ高度分析技術の開発(医療基盤技術)

最近の研究成果

マイクロバイオーム解析のための推奨分析手法を開発

マイクロバイオームを次世代シーケンサーで解析するための精度管理用菌体、核酸標準物質(標品)、推奨分析手法を開発した。これらはヒト糞便を対象としたショットガンメタゲノム解析を想定したものであり、推奨分析手法は産業界で広く実施でき、その計測結果の比較互換性が担保できるものである。また、メタゲノム解析の分析バリデーションに関連し、マイクロバイオーム解析の精度管理方法の指針を示した。これにより、次世代シーケンサーによる信頼性の高いマイクロバイオーム解析に貢献し、マイクロバイオーム創薬などさまざまな分野におけるマイクロバイオーム解析の標準化に資することが期待される。さらに、標準化された分析法に基づく日本人マイクロバイオームデータベースの構築により、マイクロバイオーム産業の拡大が期待される。

生命工学領域の最近の研究成果の概要図

マイクロバイオーム解析のプロセスと開発した精度管理用菌体、核酸標品および推奨分析手法(開発技術)

昆虫の呼吸器官形成に関わる新しいメカニズムを解明

昆虫の呼吸器官である「気管」の形成時に、活性酸素種が気管を構成するタンパク質の架橋に関与し、その硬化と形態維持に重要な役割を果たすことを明らかにした。昆虫は肺を持たず、身体中に張り巡らされた気管によって呼吸をする。気管は、節足動物が陸上に進出するにあたり獲得した新たな呼吸器官であり、その形成メカニズムの解明は昆虫の進化を紐解く上で学術的に重要であるばかりでなく、新たな発想の害虫防除技術の開発にも繋がりうる。今回、気管の硬化と形態維持に活性酸素種が重要な役割を果たすことを明らかにした。また、昆虫の腸内に生息する好気性細菌が、酸素を消費することで気管の形成を促進することも明らかにした。これら気管形成に関わるメカニズムの発見は、気管の形成を阻害するような新しい発想の防除技術の開発につながる可能性がある。

生命工学領域の最近の研究成果の概要図

ホソヘリカメムシの消化管(緑)を取り巻くように複雑に発達する気管(黄色)

研究ユニット

バイオメディカル研究部門

生体機能を解明、計測、応用することによるバイオ産業への展開

バイオメディカル研究部門では研究開発による社会課題解決、特に健康医療に関する社会ニーズに応えるのみならず、研究開発を通じた人材育成を進めることにより健康長寿社会実現に永続的に貢献することを目的としています。

研究戦略
研究者自身の研究の位置づけ(「生物機能解明」、「生物機能計測」、「生物機能応用」)、研究目的を明確にし、効率よく研究目標に達成し、広く成果発信に努めます。生命工学領域研究の特色である個人の興味から湧き出るアイディアに基づく個々のシーズを芽吹かせます。部門経営として夫々の課題を有機的に融合し、より付加価値の高い研究成果として発信をするとともに、シーズを上手く発展させるための体制を積極的に構築し、速やかな研究展開を図り、技術を確立ならびに成果発表に結び付けます。また、外部連携を促進させるためのイベントを積極的に開催し、企業ニーズをサーチするとともに橋渡し連携の緒とします。バイオメディカル研究を社会実装するためには医学連携が重要となるため、外部大学医学部や医療研究機関との連携強化に努めます。

人材育成
研究戦略実施のために必要なスキルを研究者の適正や年齢に合わせて獲得・向上させ、部門研究戦略実施に貢献させます。ユニークな研究技術は、バイオメディカル研究部門のレジェンドとして世代を超えて継承し、次世代が発展、展開させ、永続的な骨太の研究開発力を維持します。さらに研究開発力のみならず、纏まりを持った体制で研究推進をするうえで必要なマネージメント能力、調整能力、危機管理能力といったスキルを磨かせ、人間総合力の高い魅力ある人格完成に努め、金蘭の連携をもって技術の社会実装にバイオメディカル研究部門総合力で実現加速させます。

バイオメディカル研究部門の研究イメージ画像

バイオメディカル研究部門のプレゼンス

研究拠点

つくばセンター(中央)、関西センター

参画する技術研究組合

  • 次世代バイオ医薬品製造技術研究組合(MAB)

所在地

〒305-8566 茨城県つくば市東1-1-1 中央第6
電話:029-861-6022  FAX:029-858-3282
バイオメディカル研究部門WEBサイト

生物プロセス研究部門

バイオテクノロジーによるものづくりのための基盤研究から実用化へ

生物プロセス研究部門は、生物プロセスによる高効率な物質生産を目指した基礎的・基盤的研究から実用化研究に至るまでの一貫した研究を行い、化石燃料代替物質、化成品原料、医薬原材料、有用タンパク質、生物資材、新機能植物品種など、物質循環型社会の実現ならびに高品位な物質生産技術の開発に貢献します。

これらの目的を達成するために

  1. 微生物をはじめとする各種生物遺伝子資源の探索技術の開発
  2. 遺伝子組換え植物・微生物・動物などによる有用物質生産技術の開発
  3. タンパク質・核酸・生体関連化学物質材料などの開発

に取り組みます。

生物プロセス研究部門の研究イメージ画像

当研究部門の概要

研究拠点

北海道センター、つくばセンター(中央)

所在地

〒062‑8517札幌市豊平区月寒東2条17‑2‑1
電話:011‑857‑8537 FAX:011‑857‑8915
生物プロセス研究部門WEBサイト

健康医工学研究部門

医療機器基盤・ヘルスケア技術の開発により健康な社会づくりへ貢献

健康医工学研究部門では、持続可能な社会の中で健康かつ安全・安心で質の高い生活の実現を目指し、生体工学、生物学、材料化学、物理学などの知識や知見を結集・融合することによって人間や生活環境についての科学的理解を深め、それに基づいて、人と適合性の高い製品や生活環境を創出するための研究開発を行います。

大学や産業界とも連携し、基礎研究から橋渡し研究を進め、健康工学研究領域の確立、並びに21世紀における新たな健康関連産業創出に貢献することを目指します。

また、地域の健康関連産業の活性化への貢献も任務とします。

健康医工学研究部門の研究イメージ画像

分野横断的な知識・知見の結集・融合による健康工学研究の推進

研究拠点

四国センター、つくばセンター(中央、東)

所在地

〒761‑0395香川県高松市林町2217‑14
電話:087‑869‑3526 FAX:087‑869‑4178
健康医工学研究部門WEBサイト

細胞分子工学研究部門

健康長寿に貢献する先端基盤技術の開発

全ての生物体を構成する最小単位の細胞の中には未だ未知の仕組みが数多くそなわり、生命をつくりあげています。私たちは、その細胞の中の分子的機序を解明しそれを技術基盤としながら、医療・創薬からヘルスケア領域まで、最先端の技術を社会へ提供していきたいと考えています。特に、これまでの実績をもつ糖鎖解析・幹細胞操作・天然化合物生産・バイオ計測・バイオITの最先端技術を融合させながら、今後期待される再生医療や個別化医療、健康長寿に貢献する技術開発を推進します。

細胞分子工学研究部門の研究イメージ画像

細胞分子工学研究部門の基盤技術

研究拠点

つくばセンター(中央)、臨海副都心センター

参画する技術研究組合

  • 幹細胞評価基盤技術研究組合(SCETRA)
  • 次世代天然物化学技術研究組合

所在地

〒305-8568 茨城県つくば市東1-1-1 つくば中央第5、第6
Eメールアドレス:M-cmb5-info-ml*aist.go.jp(*を@に変更して使用してください。)
細胞分子工学研究部門WEBサイト

その他の研究推進組織


生命工学領域研究戦略部

連絡先:生命工学領域研究戦略部 研究企画室

メール:life-liaison-ml*aist.go.jp(*を@に変更して送信下さい。)
話:029-862-6032


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国立研究開発法人産業技術総合研究所