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ニュース

2018/10/01

「清水建設-産総研 ゼロエミッション・水素タウン連携研究室」を設立
-建物や街区の低炭素化、災害に強い街づくりを目指す-

ポイント

  • 産総研の水素吸蔵合金を核とした水素貯蔵技術と清水建設のエネルギーマネジメント技術の融合によるイノベーションを推進
  • CO2フリー水素の地産地消を狙った水素エネルギー利用システムの実証を通じて、ゼロエミッション・水素タウンの構築を目指す

概要

国立研究開発法人 産業技術総合研究所【理事長 中鉢 良治】(以下「産総研」という)と清水建設株式会社【社長 井上 和幸】(以下「清水建設」という)は、平成30年10月1日に、産総研 エネルギー・環境領域 再生可能エネルギー研究センター内に「清水建設-産総研 ゼロエミッション・水素タウン連携研究室」を設立いたします。

この連携研究室の設立により、産総研が保有する水素関連技術を含めた幅広い技術シーズと、清水建設が保有するエネルギーマネジメント技術や電気自動車・燃料電池自動車を建物とつなぐ次世代モビリティ連携技術とが融合することにより、建物や街区のCO2削減、安全な水素貯蔵による災害時のエネルギー供給など、環境にやさしく災害に強いレジリエントな次世代まちづくりに貢献してまいります。

概要図
清水建設-産総研 ゼロエミッション・水素タウン連携研究室のコンセプト

背景

建築関連のCO2排出量は、日本の約40 %を占め、そのうち80 %近くは、建物運用時のエネルギー消費(エアコンなどの空調設備、エレベーター、照明、機器電力)が占めており、CO2排出を大幅に削減することが求められています。第5次エネルギー基本計画(2018年7月策定)でも、ZEB実現を目指すとする政策目標が掲げられています。その実現のために、大幅な省エネルギーの推進と再生可能エネルギーの導入、さらには再生可能エネルギーから作ったCO2フリー水素の活用が求められています。

連携研究室の概要

今回設立した連携研究室は、産総研の有する水素吸蔵合金を核とした水素貯蔵・熱利用技術と清水建設の有する建築物のエネルギーマネジメント技術(シミズ・スマートBEMS)を結合させることで、研究開発を行ってきた水素エネルギー利用システムの事業化を目指します。具体的には、実際の建物を対象に水素エネルギー利用システムの構築、実証試験を行い、事業性(コスト)の検討、CO2削減効果、BCP機能の課題を抽出してその解決を図ります。さらには、余剰の再生可能エネルギーで製造したCO2フリー水素を街区に導入する水素サプライチェーンを実証するために必要な水素貯蔵技術の開発ならびにモビリティを用いたフレキシブルなエネルギーマネジメントの検討を行い、ゼロエミッションタウンの具現化を目指します。

  1. 名称: 清水建設-産総研 ゼロエミッション・水素タウン連携研究室
  2. 場所: 産総研 福島再生可能エネルギー研究所(FREA)(福島県郡山市)
  3. 研究リーダー: 連携研究室長 前田 哲彦(産総研 再生可能エネルギー研究センター)

用語の説明

◆連携研究室
企業のニーズに、より特化した研究開発を実施するため、その企業を「パートナー企業」と呼び、パートナー企業名を冠した連携研究室(冠ラボ)を産総研内に設置している。パートナー企業は研究者・研究資金などを、産総研は研究者・研究設備・知的財産などの研究資源を提供し、パートナー企業からの出向研究者と産総研からの研究者が共同で研究開発に取り組んでいる。[参照元へ戻る]
◆ZEB
ネット・ゼロ・エネルギー・ビルの略。先進的な建築設計によるエネルギー負荷の抑制やパッシブ技術の採用による自然エネルギーの積極的な活用、高効率な設備システムの導入等により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギー化を実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、エネルギー自立度を極力高め、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロとすることを目指した建築物。2018年7月策定の第5次エネルギー基本計画では、2020年までに国を含めた新築公共建築物などで、2030年までに新築建築物の平均でZEBを実現することを目指すとしている。[参照元へ戻る]
◆水素吸蔵合金
冷却や加圧すると水素を吸収し、加熱や減圧により水素を放出する合金。水素をガスボンベに高圧貯蔵するのに比べ、安全性が高く、簡単に貯蔵できる。[参照元へ戻る]
◆シミズ・スマートBEMS
清水建設が開発した建物のエネルギー制御システム。分散型電源や各種建物設備機器を統合的に最適制御することで、快適かつ効率的に省エネを実現できる。[参照元へ戻る]
 

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