産総研:ニュース

お知らせ記事2018/01/18

カゴメと産総研 食品・農業分野でのオープンイノベーションに向けた活動を本格始動
-おいしさ研究、AIによる異物検出などの共同研究に取り組む-

概要

カゴメ株式会社【社長 寺田 直行】(以下「カゴメ」という)と、国立研究開発法人 産業技術総合研究所【理事長 中鉢 良治】(以下「産総研」という)とは、食品企業と産総研との組み合わせとしては初めて包括的共同研究契約を2017年10月1日付けで締結しました。カゴメの研究員を産総研に出向させ、共創的研究開発を推進してまいりましたが、今般、産総研の生命工学領域内に新たな研究スペースを設け、生命工学のほか、AI技術活用・生産性変革などを包含した共同研究活動を本格的にスタートさせます。

今後の予定

これまでに、カゴメと産総研は、産総研のイノベーションコーディネータ(以下「IC」という)による包括的コンサルティングにより、産総研の生命工学、情報・人間工学、エレクトロニクス・製造、エネルギー・環境などの多くの研究領域で、共同研究を実施してきました。

カゴメは、食を通じて社会課題の解決に取り組み、「野菜の会社に」という長期ビジョンのもと、持続的に成長できる強い会社を目指しています。その実現には、自前技術だけに頼るのではなく、異業種の技術や最先端技術を既存事業や新事業に取り込むことが必要と考えており、そのために産総研 生命工学領域内に研究スペースを設け、オープン型研究を産総研と進めます。

本契約の下で、産総研職員の身分を付与されたカゴメからの出向者が産総研の研究情報や研究リソースにアクセスすることで、迅速かつ幅広い連携テーマ設定を実現することができます。産総研はカゴメ担当ICが引き続き連携をトータルで支援します。

なお、現状の具体的な連携テーマとしては、食品や農業の分野における、おいしさ研究、AIによる異物検出、新包装容器開発、気象データ解析による収量予測システムなどを設定しており、新規事業・イノベーションの創出を目指します。

用語の説明

◆イノベーションコーディネータ
産総研のイノベーションコーディネータは、産総研内の技術シーズを把握し、産総研外から入るニーズ情報とのマッチングを行います。具体的には、技術開発や事業化、ビジネスモデル構築の支援、共同研究や技術コンサルティングなどの連携の提案、産総研のネットワークの活用、実験室や装置の利用などの提案を行います。[参照元へ戻る]