産総研:ニュース

お知らせ記事2020/07/06

株式会社日本政策投資銀行(DBJ)との連携を活かしたベンチャー創出の枠組みを創設
-「AIST&DBJ VENTURE2050」プログラムの開始-

  • 産総研とDBJとが連携してベンチャー創出を支援する枠組みを創設
  • 産総研の研究開発力・技術力とDBJの金融・事業化ノウハウを組み合わせることにより、社会課題の解決および持続可能社会の実現に貢献する技術系ベンチャーの創出を目指す
 

概要

国立研究開発法人 産業技術総合研究所(以下「産総研」という)と、株式会社日本政策投資銀行【代表取締役社長 渡辺一】(以下「DBJ」という)は、2017年9月に締結した包括連携協定に基づき相互連携を進めて参りましたが、今般、連携関係のさらなる深化の一環として、産総研が保有する技術及び研究成果を社会実装すべく、産総研・DBJ 技術事業化サポートプログラム「AIST&DBJ VENTURE2050」を創設することに合意し、「基本合意書」を締結しました。

概要図

産総研・DBJ技術事業化サポートプログラムのスキーム図

内容

産総研は、先端的な研究成果をスピーディーに社会に出していくため、ベンチャーの創出・成長支援に取り組んでおり、現在まで累計149社へ「産総研技術移転ベンチャー」の称号を付与し、ベンチャーの成長支援を実施してきました。2020年度に開始された産総研の第5期中長期目標においては、「世界に先駆けた社会課題の解決と経済成長・産業競争力の強化に貢献するイノベーションの創出」をミッションに掲げ、基礎研究と事業化の結節点としての「橋渡し」機能の強化に向け、さらにベンチャー創出を推進していくこととしております。

DBJは、社会課題の解決に資する「Society5.0」社会の実現に向け、イノベーションを起こす新結合のための触媒となるべく、積極的に新たな取り組みへの挑戦を続けております(2020年7月6日DBJプレスリリース「イノベーション活動への挑戦」)。

こうした状況の中で、産総研とDBJは2050年の社会において大きなインパクトをもたらすポテンシャルを有する先駆的ベンチャーをいち早く創出するため、両者の総力を結集し、産総研の研究開発力・技術力とDBJの金融・事業化ノウハウを新結合させることにより、事業創造を支援・加速する取り組み:「AIST&DBJ VENTURE2050」を創設することと致しました。具体的には、DBJと産総研が共同検討チームを組成し、2050年の社会に向けてイノベーションを起こし得る産総研の技術・研究成果に対し、事業化に向けた経営基盤整備、研究開発促進など必要なサポートを行い、協働してベンチャー創出を目指します。

また、ベンチャー設立にあたっては、DBJの「Society5.0挑戦投資制度」による出資を始めとした経営サポートや産総研による継続的な技術サポート、両者のネットワークを活用した新結合の推進など、ベンチャーの成長・発展に向けて長期的視点に立ったサポートを両者一丸となって継続していくことを想定しております。

パンデミックという未曾有の危機による社会の変化を乗り越えた先の2050年の未来に向けて、DBJと産総研は一層の相互連携により、社会課題の解決と経済成長・産業競争力の強化、および持続可能社会の実現に貢献するイノベーション創出に取り組んで参ります。

 

用語の説明

AIST&DBJ VENTURE2050
産総研・DBJ技術事業化サポートプログラムの英名は、産総研の英名(AIST)とDBJを使って、AIST & DBJ innovative VENTURE challenge for 2050とし、略称を作成した。プログラム名は、長期的な視点にたち2050年の社会において大きなインパクトをもたらす産業の創造に貢献するベンチャーをいち早く創出することを目指し命名。[参照元へ戻る]