産総研:研究ハイライト ヒト型ロボットが人間の重労働を担う社会へ

情報・人間工学領域
ヒト型ロボットが人間の重労働を担う社会へ
-人間と同じ重労働が可能な人間型ロボット試作機HRP-5Pを開発-
  • 知能システム研究部門金広 文男
  • 知能システム研究部門金子 健二
  • 知能システム研究部門阪口 健

ガテン系人間型ロボHRP-5P

重労働作業の代替を目指し、強靭な身体と高度な知能を兼ね備え、ロボット単体で自律的な作業ができる人間型ロボットの試作機HRP-5Pを開発しました。

図下に写真のキャプションを表示
HRP-5Pの外観(左)と約13 kgのパネル搬送(右)

人間が行っている重労働作業を担えるロボットを

産総研は、複数の民間企業と協力してHRPシリーズを開発し、実用化に向けた開発に取り組んできました。二足歩行などを実現したHRP-2、遠隔操作によりボルト締め付けができるHRP-3、不整地歩行やバルブ回しなどの半自律実行が可能なHRP-2改などをこれまでに開発してきましたが、石こうボード壁面施工のような重労働作業には身体能力が不足し、人間が行っている作業をロボット単体で自律実行するにはロボット知能の機能が十分ではありませんでした。

HPR-5Pの写真

模擬住宅建築現場で自律的に作業を遂行

本研究では、(1)関節自由度の増加、(2)関節可動範囲の増加、(3) 関節出力の高出力化、(4)常時3次元計測、(5)AIを用いた作業対象物の検出、(6)ロボットシミュレーターを用いた仮想テスト技術を統合し、大型重量物のハンドリング、搬送が必要な石こうボード壁面施工を、模擬住宅建築現場でHRP-5P単体で自律的に遂行することを実現いたしました。

模擬住宅建築現場でのHPR-5Pの写真

ビル・住宅・航空機・・・。HPR-5Pが見据える未来

HPR-5Pを研究開発プラットフォームとして産学連携による活用を促進し、ビル・住宅、航空機や船舶などの大型構造物組み立て現場でのさまざまな作業の代替を目指します。

金広研究グループ長、金子上級主任研究員、阪口主任研究員とHPR-5Pの写真

関連リンク


 


本研究テーマに関するお問合せ先

金広研究グループ長の写真
金子上級主任研究員の写真
坂口主任研究員の写真
知能システム研究部門 ヒューマノイド研究グループ

研究グループ長 金広 文男(かねひろ ふみお)

上級主任研究員 金子 健二(かねこ けんじ)

主任研究員 阪口 健(さかぐち たけし)

〒305-8560 茨城県つくば市梅園1-1-1 つくば中央第1

話:029-861-5201(代表)
メール:Is-inquiry-ml*aist.go.jp(*を@に変更して使用してください。)
ウェブ:https://unit.aist.go.jp/is/ci/contact/contact_j.html