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発表・掲載日:2005/09/26

皮下脂肪、筋、骨などを測定する携帯型の超音波エコー装置を開発

-エコー画像を使った新しいヘルスチェック-

ポイント

  • 家庭でもヘルスケアに利用できる携帯型の超音波画像計測装置
  • エコー画像を使って高齢者の寝たきり防止・中高年の肥満防止

概要

 独立行政法人 産業技術総合研究所【理事長 吉川 弘之】(以下「産総研」という)実環境計測・診断研究ラボ【ラボ長 坂本 満】福田 修 研究員らと広島工業大学【助教授 佐藤 広徳、平成17 年度より産総研客員研究員】は共同で、健康・美容施設や家庭などで使用できる携帯型の超音波エコー装置(ユビキタスエコー)を開発した。この装置は、体組成の基本構成要素である皮下脂肪、筋、骨などを、使用者に分かり易く画像で表示し、肥満や筋肉量の判定、さらには高齢者の寝たきり防止にも大いに貢献することが期待できる。

 ユビキタスエコーは、パソコンに接続して使用し、ソフトウェアを操作することで目的毎に豊富な情報を提供できる。開発した装置は、小型・軽量・低コストで、ノートパソコンなどと一緒にカバンに入れて持ち運べるものです。(注1)

携帯型の超音波エコー装置の写真
携帯型の超音波エコー装置

 広島工業大学では、年間1000 人規模のフィールド調査を実施し、超音波画像と健康情報との関係を調査しており、健康支援プログラムの開発を行っている。


研究の背景

 小児肥満、中高年の生活習慣病、高齢者の寝たきりに代表されるように、健康に関する問題は各年齢層に存在する。脂肪、筋、骨など体組成のバランスは、最も基本的な健康指標の一つであり、近年は体重計で簡単にその割合を計ることも可能になってきた。しかしながら、その精度には不十分な点もあり、腕、お腹、足などと部位毎に精確な計測することができない。

 運動生理学分野、スポーツ科学分野などの体組成計測では、医療用の超音波装置を使って「皮下脂肪」や「筋」の厚みが計測されている。ビジュアルを使ったこの手法は優れたメリットを多数有するが、高価な医療用の超音波診断装置を研究室外に普及することは難しかった。(注2)

研究の経緯

 産総研は、平成16 年度の中小企業支援型研究開発制度(産総研)を利用して、神奈川県の中小企業 有限会社ヘルシーステップ(代表取締役 田中寿志)と共に携帯型の超音波画像計測装置の製品開発に成功した。(注3)産総研、広島工業大学、有限会社ヘルシーステップは、開発装置をベンチャー事業として展開することを考え、産総研 ベンチャー開発戦略研究センター(文部科学省科学技術振興調整費「戦略的研究拠点育成」事業)からの支援を受けて、ベンチャー企業 株式会社グローバルヘルス【代表取締役社長 田中寿志】(http://www.globalhealth.co.jp/)を創業し、平成17 年4 月より販売を開始した。

研究の内容

 研究開発した装置は、特許出願中の技術を利用しており、従来の医療用の装置に比べて小型化、軽量化、低コスト化を実現している。(注4)パソコンに接続して使用するのが特徴で、使用目的に応じたソフトウェアで機能を拡張することができる。データをパソコンのハードディスクに蓄積し、インターネットを利用して遠隔地に転送することも容易である。

今後の予定

 今後は、平成17 年4 月スタートした、実環境人間生活計測プロジェクトにおいて、より幅広い用途に対応するための個別ソフトウェアの開発を進める予定である。

 また、九州、中国地方などの中高年齢者の超音波画像と健康情報との関係についてフィールド調査を進めるとともに、その成果を地域住民にフィードバックしていく予定である。

プレスリリース修正情報

 公表当時産総研が認知していた事実に基づく記載でありますが、誤解をまねく可能性があるとの観点から、より適切な表現に改めさせていただきました。

「概要」内(2007年1月15日 17:00)
【修正後】一部訂正(注1)

「研究の背景」内(2006年12月7日 17:00)
【修正後】一部訂正(注2)

「研究の経緯」内(2006年12月7日 17:00)
【修正後】一部訂正(注3)

「研究の内容」内(2006年12月7日 17:00)
【修正後】一部訂正(注4)





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国立研究開発法人産業技術総合研究所