受賞

2020/11/04

十倉 好紀 名誉フェローが文化功労者に選出

産業技術総合研究所の十倉 好紀 名誉フェローが令和2年度の文化功労者に選出されました。

受賞者写真

十倉 好紀 産業技術総合研究所名誉フェロー
 

十倉名誉フェローは、物質中の電子の振る舞いに起因する物性を物理的な立場から統一的に研究しており、1988年には、それまで報告されていなかった電子型高温超伝導物質を発見し、また、高温超伝導における伝導機構と結晶構造の関係を解明しました。さらに最近は、遷移金属酸化物における、電気伝導と磁気秩序、軌道秩序の関連する電子物性の解明に取り組んでいます。その中で、磁場をわずかに変えるだけで100万倍以上も電気抵抗が変化する(超巨大磁気抵抗効果を示す)マンガン酸化物、磁場による電気分極の制御や、電場による磁化の反転などを可能にする新しいマルチフェロイック物質などを発見しました。これは、今日世界中で展開する革新的な電子材料の創設と開発に貢献しています。