産総研 - ニュース 受賞

2019/10/08

令和元年度産業標準化事業表彰を受賞

 令和元年10月7日に経済産業省より本年度産業標準化事業表彰の受賞者が発表され「産業標準化事業表彰(経済産業大臣表彰)」を藤本俊幸(計量標準総合センター 計量標準総合センター研究戦略部 研究戦略部長)が受賞しました。

 また、「国際標準化貢献者表彰(産業技術環境局長表彰)」を先崎純寿(エネルギー・環境領域 先進パワーエレクトロニクス研究センター 上級主任研究員)、佐藤洋(情報・人間工学領域 人間情報研究部門 研究部門長)および井藤浩志(計量標準総合センター 分析計測標準研究部門 主任研究員)が、「国際標準化奨励者表彰(産業技術環境局長表彰)」を大山潤爾(情報・人間工学領域 人間拡張研究センター 主任研究員)が、また「産業標準化功労者表彰(産業技術環境局長表彰)」を柚木彰(計量標準総合センター 分析計測標準研究部門 上級主任研究員)がそれぞれ受賞しました。

 併せて、国際電気標準会議(IEC)によるIEC1906賞を秋永広幸(エレクトロニクス・製造領域 ナノエレクトロニクス研究部門 総括研究主幹)が受賞しました。

 経済産業省が主催する産業標準化事業表彰式は、令和元年10月8日に東京都千代田区の都市センターホテルにて行われました。

受賞者写真(写真上段は、左から井藤浩志、柚木彰、大山潤爾、下段は左から先崎純寿、佐藤洋、秋永広幸)
受賞者写真
(写真上段は、左から井藤浩志、柚木彰、大山潤爾、下段は左から先崎純寿、佐藤洋、秋永広幸)



産業標準化事業表彰(経済産業大臣表彰)

受賞者

藤本 俊幸(計量標準総合センター 計量標準総合センター研究戦略部 研究戦略部長)

主な功績

ナノテクノロジーにおける計測及び特性評価の標準化を行う、ISO 及びIEC の合同WG においてコンビーナを8 年以上務めており、各分野の標準化の優先順位の国際合意を形成し、計測技術及び特性評価の国際同等性向上に貢献。特に技術の新規性から社会受容性が問題視され、規制での活用が見込まれる規格について利害関係者の調整を粘り強く実施し、国際規格の制定に結びつけた。また、ISO/TC201(表面化学分析)/SC10(X 線反射率法及びX 線蛍光分析法)の設立を主導し、国際幹事として、日本の測定法の国際標準化に貢献。



国際標準化貢献者表彰(産業技術環境局長表彰)

受賞者

先崎 純寿(エネルギー・環境領域 先進パワーエレクトロニクス研究センター 上級主任研究員)

主な功績

IEC/TC47/WG5(半導体デバイス/半導体デバイスのウェハレベル信頼性)のプロジェクトリーダー及びエキスパートとしてIEC 63068 シリーズ(炭化珪素(SiC)エピ欠陥の非破壊検査方法)など、世界に先駆けて次世代パワー半導体デバイスの基板材料である炭化珪素(SiC)の品質を評価する試験規格の3件の国際標準化を主導。次世代パワー半導体デバイスの基板材料であるSiC の品質試験法に関するIEC 提案を世界で初めて実施したという点は先駆的な取り組みであり、日本のパワー半導体デバイス業界の国際競争力強化に大いに貢献。



受賞者

佐藤 洋(情報・人間工学領域 人間情報研究部門 研究部門長)

主な功績

2006 年から約13 年間にわたりISO/TC159(人間工学)のほか、ISO/TC43(音響)、ISO/TC173(福祉用具)、IEC/TC100(マルチメディア)における国際エキスパート、プロジェクトリーダー及びWG コンビーナとして国際標準化に貢献。近年は、さらにISO/TC159 及びISO/TC43/SC2(建築音響)国内対策委員会委員長としても国内外において国際標準化をリード。これらの標準化活動により、建設、電子産業分野における製品及び居住環境の評価及び設計の日本の競争力強化に貢献。



受賞者

井藤 浩志(計量標準総合センター 分析計測標準研究部門 主任研究員)

主な功績

2005 年から約13 年にわたり、ISO/TC201/SC9(表面化学分析/プローブ顕微鏡)で、先端計測技術分野の複数の規格案のプロジェクトリーダー、エキスパートとして国際標準化を主導。この他、日中韓の標準化国際会議の主催やVAMAS(先進材料の標準化に関する国際協力プロジェクト)の表面分析に関わる委員、幹事を務める等、日本の評価技術をアジア圏を中心とする連携構築、普及に貢献。



国際標準化奨励者表彰(産業技術環境局長表彰)

受賞者

大山 潤爾(情報・人間工学領域 人間拡張研究センター 主任研究員)

主な功績

ISO/IEC JTC1/SC35/WG6(情報技術/ユーザインタフェース/ユーザインタフェースアクセシビリティ)のエキスパートとして貢献。特に、ISO/IEC20071-23:2018(ユーザインタフェース構成要素のアクセシビリティ第23 部:聴覚情報の可視化(字幕を含む)の指針)においてプロジェクトエディタとして国際規格の取りまとめに貢献。また、ISO/TC159(人間工学)/WG2(特別な配慮を必要とする人々のための人間工学)のエキスパートとして最小可読文字サイズ推定法の規格開発など高齢者障害者関連製品におけるアクセシビリティの推進に寄与。



産業標準化功労者表彰(産業技術環境局長表彰)

受賞者

柚木 彰(計量標準総合センター 分析計測標準研究部門 上級主任研究員)

主な功績

2006 年から12 年間、JIS 原案作成主査を務め、X 線、γ線及びβ線用線量当量(率)サーベイメータ等3 件の制定、7 件の改正を主導し、放射線計測機器業界の発展、原子力発電所等放射線施設の内外における放射線安全の維持・向上に大いに寄与。また、IEC/TC45/SC45B/WG16(汚染計及び汚染監視装置)のWG コンビーナを5 年間半務め、プロジェクトリーダーを兼務して食品放射能モニタリングの国内状況を踏まえた原案を作成することにより、日本の経験に基づく放射線測定への要求を反映した規格作成を主導。



国際電気標準会議(IEC)1906賞

受賞者

秋永 広幸(エレクトロニクス・製造領域 ナノエレクトロニクス研究部門 総括研究主幹)

推薦されたTC等

TC113(電気・電子分野の製品及びシステムのナノテクノロジー)