産総研 - ニュース 受賞

2018/10/25

オムロン、大阪大、産総研、センスタイムの合同チーム「O2AS」
「World Robot Summit 2018」国際ロボット競技会 「計測自動制御学会賞」受賞

受賞した「O2AS」のメンバーの写真
受賞した「O2AS」のメンバー

オムロン株式会社(本社:京都市下京区、代表取締役社長 CEO:山田義仁)、大阪大学(本部:大阪府吹田市、総長:西尾章治郎)、国立研究開発法人 産業技術総合研究所(本部:東京都千代田区、理事長:中鉢良治)、株式会社センスタイムジャパン(本社:京都市中京区、代表取締役:勞世竑)の産学合同チーム「O2AS」は、2018年10月17日から21日までの5日間、東京ビッグサイトで開催された、「World Robot Summit 2018(総称:WRS)」の国際ロボット競技会「World Robot Challenge(総称:WRC)」のものづくりカテゴリー「製品組立チャレンジ」へ出場し、「計測自動制御学会賞」を受賞しました。

「WRC」は、世界の高度なロボット技術を集結させ、競争を通じて技術開発を加速すると同時に、ロボットが実際の課題を解決する姿を示し、ロボットの社会実装を促進するための競技会です。国内外から総勢123のチームが参加し、ものづくりカテゴリー「製品組立チャレンジ」には、国内外から16のチームが参加、労働者不足や労働力のコストアップといった社会的課題解決のため、多品種少量生産にも対応可能なロボットシステムの実現を競いました。

今年初参加となった「O2AS」チームは、それぞれの技術やノウハウといった強みをすり合わせ、3台のロボットを高度に協調させるロボットシステムを実現し難題に挑みました。3台のロボット、センサー、周辺機器などを高度に統合したシステムの優位性と汎用性が高く評価され3つの課題全てにおいて上位の得点を獲得しました。その結果、総合4位入賞、また、「計測自動制御学会賞」を受賞しました。

「O2AS」チームは、2020年に開催予定の「World Robot Summit 2020」におけるロボット競技会に向け多品種変量生産に対応した生産システムの実現に向けたロボット技術の開発を加速させ、少子高齢化による労働者不足や新興国での人件費高騰といったものづくり現場での社会的課題解決に取り組みます。


「O2AS」チームの概要

名称:O2AS(オーツーエーエス)
人数:15名
各組織の役割:

・オムロン株式会社 プロジェクトマネジメント、全体システム構築
・大阪大学 大学院基礎工学研究科 組み立て用ロボットハンド開発
・国立研究開発法人 産業技術総合研究所 物体認識技術開発
・株式会社センスタイムジャパン 三次元画像処理技術開発

「World Robot Summit 2018」の概要

WRSは、競技会「World Robot Challenge(WRC)」と展示会「World Robot Expo(WRE)」からなるロボットの国際大会です。「WRS 2018」は、2020年に開催される「WRS 2020」のプレ大会として位置づけられています。

名称:World Robot Summit 2018
開催場所:東京ビッグサイト 東 6/7/8ホール
開催日:2018年10月17~21日(5日間)
主催:経済産業省、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
構成:競技会「World Robot Challenge(WRC)」、展示会「World Robot Expo(WRE)」、ステージプログラム、体験企画・実演など


「World Robot Challenge」の概要

世界の高度なロボット技術を集結させ、競争を通じて技術開発を加速すると同時に、ロボットが実際の課題を解決する姿を示し、ロボットの社会実装を促進するため「ものづくりカテゴリー」「サービスカテゴリー」「インフラ・災害対応カテゴリー」「ジュニアカテゴリー」の4つのカテゴリーから構成される競技会です。

カテゴリー 種目(チャレンジ) 競技内容
ものづくり 製品組立 工業製品等の組立に必要な技術要素を含む製品組立
サービス パートナーロボット(リアルスペース) 家庭における片付け(整理整頓、収納等)等
パートナーロボット(バーチャルスペース)
フューチャーコンビニエンスストア 未来のコンビニにおける商品陳列や接客・トイレ清掃
インフラ・災害対応 プラント災害予防 数種のインフラ点検に基づく点検メンテナンス(バルブ開閉等)
トンネル事故災害対応・復旧 トンネル災害を想定した情報収集や、緊急対応
災害対応標準性能評価 災害予防・対応で必要となる標準性能評価
ジュニア スクールロボット 人をサポートしながら学校生活の向上に役立つロボットのプログラミング
ホームロボット 人とロボットが協力しながら生活する家庭を想定したロボットの製作・プログラミング

詳細については、http://worldrobotsummit.org/wrc2018/をご参照ください。


大阪大学について
大阪大学は、大阪の市民ならびに政財界の要望を受け、1931年に第6番目の帝国大学として創立されました。現在、11学部、16研究科、6附置研究所等からなる研究型総合大学として発展を続けています。社会と共に創造活動を展開する、社会との「共創(Co-creation)」をキーワードとして、社会変革に貢献する世界屈指のイノベーティブな大学となることを目指しています。
詳細については、https://www.osaka-u.ac.jp/をご参照ください。

オムロン株式会社について
オムロン株式会社は、独自の「センシング&コントロール+Think」技術を中核としたオートメーションのリーディングカンパニーとして、制御機器、電子部品、車載電装部品、社会インフラ、ヘルスケア、環境など多岐に渡る事業を展開しています。1933年に創業したオムロンは、いまでは全世界で約36,000名の社員を擁し、117か国で商品・サービスを提供しています。
詳細については、https://www.omron.co.jp/ をご参照ください。

国立研究開発法人 産業技術総合研究所について
国立研究開発法人 産業技術総合研究所は、我が国最大級の公的研究機関として日本の産業や社会に役立つ技術の創出とその実用化や、革新的な技術シーズを事業化に繋げるための「橋渡し」機能に注力しています。「5領域2総合センター」の体制で研究開発を推進し、全国10か所の研究拠点で約2300名の研究者がイノベーションを巡る環境の変化やそれらを踏まえて策定された国家戦略などに基づき、ナショナルイノベーションシステムの中核的、先駆的な立場で研究開発を行っています。
詳細については、https://www.aist.go.jp/をご参照ください。

株式会社センスタイムジャパンについて
SenseTimeGroupはディープラーニングとコンピュータビジョンの世界的なリーディングカンパニーです。香港中文大学のマルチメディアラボを母体として2014年に設立いたしました。センスタイムジャパンは同社の日本法人として2016年に設立。自動車・製造業・インフラ等、日本が強みを持つ分野に向け、自動運転、人行動理解、顔認識、車両識別の技術を提供すると同時に、ディープラーニングによる環境や状況の変化に柔軟に適応できるロボットに関する研究開発を行っています。これらの技術は金融、セキュリティ、エンターテインメント、ヘルスケアなどにも応用し、幅広く事業を展開しております。
詳細については、https://www.sensetime.jp/をご参照ください。