受賞

2015/08/05

平成27年度国土技術開発賞最優秀賞を受賞

 創エネルギー研究部門 鈴木 善三 上級主任研究員は平成27年7月30日に一般財団法人 国土技術研究センターおよび沿岸技術研究センターより第17回国土技術開発賞最優秀賞を贈呈されました。

 国土技術開発賞は、建設産業において、ここ数年以内に実用化された広範な新技術を対象として表彰するものです。

鈴木 善三 上級主任研究員の写真

創エネルギー研究部門
炭素資源転換プロセスグループ 鈴木 善三 上級主任研究員

国土技術開発賞最優秀賞
創エネルギー研究部門 炭素資源転換プロセスグループ 鈴木 善三 上級主任研究員

「過給式流動燃焼システム」

 公共インフラである下水道システムでは、下水処理の過程で余剰汚泥が大量に発生し、そのほとんどは減容化・安定化のため焼却処理されており、エネルギー多消費型のプロセスがほとんどである。これに対して「過給式流動燃焼システム」では流動層形式を維持し、焼却炉を0.15MPaG程度の加圧条件で、燃焼で生じる排ガスを過給機に導入した。これにより、送風・排気ファンが不要となり、電力使用量が60%以上削減された。また、加圧条件のため焼却炉が小型となり熱損失が低下し、補助燃料も大幅に削減可能となった。加えて、高温燃焼により、温暖化ガスであるN2Oの排出量がこれまでの1/2〜1/3となった。省エネルギーと環境対策を両立した新しい焼却システムとすることができた。本システムは、すでに東京都などの自治体に導入され、4基が稼働中で、業界でも高い評価を受けている。

※なお、本受賞は、共同研究先である国立研究開発法人 土木研究所、月島機械株式会社、三機工業株式会社、東京都下水道局との共同受賞です。