受賞

2014/04/25

第46回市村学術賞貢献賞を受賞

 計測標準研究部門 高辻 利之 副研究部門長および近藤 余範 主任研究員は京都大学 小森 雅晴 准教授と共に平成26年4月18日に公益財団法人新技術開発財団より第46回市村学術賞貢献賞を贈呈されました。

 市村学術賞は、大学ならびに研究機関で行われた研究のうち、学術分野の進展に貢献し、実用化の可能性のある研究に功績のあった者に対して授与されます。

高辻利之 副研究部門長と近藤余範 主任研究員の写真

計測標準研究部門
 高辻 利之 副研究部門長
 近藤 余範 主任研究員

受賞テーマ:単純形状に基づく超高精度形状基準器の開発と工業規格化・標準化

研究業績の概要: 
 複雑な三次元曲面の製作という従来の基準器思想から脱却し、球や平面などのナノ精度で製作可能な単純形状を用いた基準器を開発した。これにより、従来の基準器の精度に比べて一桁高い0.1 μmレベルの精度の基準器を実現可能にした。

 本基準器により、測定機の精度を正確に評価できるようになり、高精度であると考えられてきた測定機や歯車製品の精度を証明できるようになり、品質・技術水準を客観的に示すことが可能となった。本基準器は、製作コストを低く抑えることができ、また基準器設計法も一般公開しており、誰でも設計・製作可能となっている。本技術はその有効性が産業界・社会から高く評価されており、本技術を基にした3つのJIS規格が発行された。これにより、産業・社会の基盤となる計測技術・品質保証技術の向上に貢献している。