受賞

2012/02/28

第3回リサーチフロントアワードを受賞

 平成24年2月21日にユビキタスエネルギー研究部門の徐強主任研究員と塩山洋主任研究員が、第3回リサーチフロントアワードを受賞しました。

 リサーチフロントアワードは、トムソン・ロイター社が主催しているもので、今後飛躍的な発展が期待される先端研究領域を特定するとともに、その領域で世界をリードする日本の研究機関所属の研究者を広く社会に紹介することを目的として、論文の引用分析により受賞者の選出を行っています。

受賞研究(リサーチフロント):「金属ナノ粒子触媒を用いた液相化学水素貯蔵材料の開発」

受賞業績の概要:
 小型燃料電池の早期実用化と普及のためには、高効率水素貯蔵技術の確立が不可欠である。各種金属ナノ粒子触媒を用いることによって、室温付近の温和な条件下で、高い水素含有量を有するアンモニアボランの加水分解や水和ヒドラジンの選択的完全分解が進行し、高効率に水素を発生できることを見出した。このような液相化学水素貯蔵材料を用いることによって、移動型燃焼電池の燃料である水素を安全に貯蔵・運搬し、便利かつ効率よく発生・利用することができる。現在では、液相化学水素貯蔵材料として、ギ酸やヒドラジンボラン水溶液などにも広範にわたって研究が展開されている。これら触媒的水素発生反応は、その利便性と信頼性のために、新規ナノ材料の触媒活性評価のテスト反応としても利用されている。


受賞者写真
ユビキタスエネルギー研究部門 徐 強 主任研究員(中央左)と塩山 洋 主任研究員(中央右)