受賞

2013/01/16

ハドン・フォレスター・キング メダルを受賞

石原 舜三 特別顧問の写真
石原 舜三 特別顧問

 石原舜三特別顧問がオーストラリア科学アカデミーのハドン・フォレスター・キング メダル (Haddon Forrester King Medal) を2012年10月19日に受賞しました。本賞は地球科学、特に鉱物資源の評価と探査に関して独創的な研究を継続して行った研究者を対象に、オーストラリア科学アカデミーから2年に一度、原則1名に対して贈られるもので、1993年の創設以来日本人としては初めての受賞となります。

受賞理由: 

 石原特別顧問は、花崗岩マグマの酸化度が地域によって異なるという知見を得て日本の花崗岩類を酸化型の磁鉄鉱系と還元型のチタン鉄鉱系とに分類し、それぞれが金属鉱床の鉱化作用と密接に関係していることを示しました。すなわち、酸化型はモリブデン、銅などの硫化物を構成する資源と関連し、還元型はスズ、タングステン酸化物を伴うことを、しかも鉱物の性質と花崗岩の酸化度に関する実験的な研究に先立って提示しました。
 この花崗岩類を酸化型と還元型に分類する考えは、その後日本のみならず世界中の花崗岩マグマの酸化度と鉱化作用の関係に関する理解を発展させる基礎になるとともに、花崗岩類に付随する鉱床を区分する基本的なスキームとして現在でも用いられています。