受賞

2014/02/12

第10回日本学術振興会賞を受賞

平成26年2月10日に日本学士院において、第10回日本学術振興会賞の表彰式が行われ、情報技術研究部門 後藤 真孝 首席研究員が受賞しました。

 日本学術振興会賞は、将来の学術研究のリーダーとして活躍することが期待される、創造性に富み優れた研究能力を有する若手研究者をいち早く顕彰することにより、その研究意欲を高め、研究の発展を支援することを目的に、独立行政法人日本学術振興会が平成16年度に創設したものです。

第27回独創性を拓く先端技術大賞を受賞者の写真

後藤 真孝 首席研究員

情報技術研究部門 後藤 真孝 首席研究員


【受賞テーマ】
 計算機による音楽・音声の自動理解とそのインタフェース応用に関する先駆的研究


【研究業績の概要】 
 後藤真孝首席研究員は、複数の音源で演奏されている音楽信号の中から、その構成要素を推定するという問題に取り組み、メロディ、ビート、サビ等の音楽の主要な要素の推定に世界に先駆けて成功し、「音楽の自動理解」という新領域を開拓した。そして、音源の数を仮定しない独創的な信号処理と数理的枠組みを提唱し、多くの後続研究を生む貢献をした。
 また、「音楽理解研究が音楽の聴き方をどのように豊かにできるか」という独自の研究課題を設定し、音楽情報の検索や音楽鑑賞の支援のための多様なインタフェースの構築に成功した。楽曲中の興味のある箇所を容易に見つけて聴くことができるサビ出しインタフェースなど、斬新なアイディアを幾つも提案し、基礎から応用に至る広範な成果は、多数の報道や企業への技術移転によって社会に大きなインパクトを与えている。さらに、学術利用可能な音楽データベースを構築し、音楽情報処理の分野全体が発展する基盤を築いた。 
 後藤真孝首席研究員は音楽情報処理の分野で世界的に高い評価を受けており、今後も幅広い活躍が期待される。