産総研 - ニュース お知らせ

お知らせ記事2006/05/25

米国ロスアラモス国立研究所と燃料電池・水素技術開発分野における情報交換に関する覚書を締結

 このたび、独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO技術開発機構」)及び独立行政法人 産業技術総合研究所(以下「産総研」)は、米国ロスアラモス国立研究所(以下「LANL」)水素・燃料電池研究所との間で燃料電池・水素分野における技術情報交流を行う覚書を締結しました。

 本覚書は、署名した3機関で定期的に技術情報の交流を行うことを内容とするものであり、この覚書に基づいて、本年8月に、米国サンタフェで固体高分子形燃料電池の劣化機構解明及び水素貯蔵技術をテーマとする日米燃料電池・水素ワークショップを開催します。

 なお、本覚書は、最後の署名者であるLANLウォレス副所長が既に署名し、5月11日付けで発効していますが、NEDO技術開発機構及び産総研は5月23日にLANLから署名済みの覚書を受領し、覚書の発効を確認したので、本日発表することとしたものです。

1.燃料電池・水素分野では、脱化石燃料や環境負荷の低減、ひいては水素エネルギー社会への移行に向けて、水素経済に関する国際パートナーシップ(IPHE)、国際エネルギー機関(IEA)等の国際的枠組みを中心とした国際協力が推進されています。一方、本格的な燃料電池実用化や水素エネルギー社会への移行のためには、革新的な技術的ブレイクスルーが必要であり、当該分野において高い研究レベルにある日本及び米国を中心とする世界の叡智の融合等により種々のメカニズム解明や新規材料探索等の基礎的、先端的な研究を国際的なレベルで促進することが重要となっています。

2.NEDO技術開発機構におきましては、このような観点から、平成16年度に水素国際共同研究事業を創設し、我が国と海外との当該分野における国際共同研究を推進しておりますが、さらに、当該分野の研究開発でトップレベルにある日米の研究交流を促進し、早期に本格的な燃料電池実用化を実現することを企図して、今般、世界的に最先端の燃料電池・水素分野の基礎的な研究を実施しているLANLとの間での技術情報交流を強化することとし、NEDO技術開発機構燃料電池・水素技術開発部、産総研固体高分子形燃料電池先端基礎研究センター及びLANL水素・燃料電池研究所の3者間で燃料電池・水素分野における技術情報交流を行う覚書を締結しました。

3.本覚書は、上記3機関で定期的に技術情報交流を行うことを内容とするものであり、この覚書に基づいて、本年8月、米国サンタフェにおいて固体高分子形燃料電池の劣化機構解明及び水素貯蔵技術をテーマとする日米燃料電池・水素ワークショップを開催することとしています。

 覚書の主な内容は次の通りです。

○締結時期
 2006年5月11日(米国側の署名をもって成立)

○締結内容

  • 今後、定期的に燃料電池・水素分野の研究情報交流を行うこと。
  • 研究情報交流の一環として日米ワークショップを開催すること。
  • 産総研固体高分子形燃料電池先端基盤研究センターとLANL水素・燃料電池研究所との間で本覚書に基づき、別途、研究協力協定を締結し、研究者交流及び共同研究を実施すること。

4.NEDO技術開発機構燃料電池・水素技術開発部及び産総研固体高分子形燃料電池先端基盤研究センターとしては、今後、本覚書署名3機関を中心とする日米の技術情報交流を積極的に推進し、当該分野における日米の研究交流を促進していく予定です。

5.なお、本覚書は、最後の署名者であるLANLウォレス副所長が既に署名し、5月11日付けで発効していますが、NEDO技術開発機構及び産総研は5月23日にLANLから署名済みの覚書を受領し、覚書の発効を確認したので、本日発表することとしたものです。