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研究ハイライト AIを活用した児童虐待対応支援システムを開発

情報・人間工学領域
AIを活用した児童虐待対応支援システムを開発
-7月から三重県で実証を開始し、システムの実用性を検証-
  • 人工知能研究センター髙岡 昂太

掲載日:2020/10/09

児童相談所にAIを

AIが過去事例の分析から虐待の重篤度や再発率などを予測し、児童相談所の迅速な意思決定を支援。

AiCANの画面イメージ
タブレット端末用アプリ「AiCAN」の画面イメージ
 

ベテラン職員でも難しい児童虐待の対応

虐待通告受理時には多くの情報が不明であり、保護者が事実とは異なる申告をしたり、子どもが不安から何も話さなかったりすることもある。そのため、ベテラン職員であっても、虐待の重篤度、将来的な再発率、一時保護の必要性などを総合的に考慮し、迅速に意思決定を行うことは非常に困難であった。

AiCANロゴ
 

AIが6年分のデータを解析しアプリで意思決定を支援

開発した業務支援システムは、タブレット端末用アプリ「AiCAN(Assistance of intelligence for Child Abuse and Neglect)」、セキュリティが確保された状態でデータを保存・共有できるクラウドデータベース、産総研で開発した確率モデリングなどのデータ解析用 AIで構成される。このシステムでは、児童相談所において紙で扱っていた虐待に関する6年分の情報をデジタル化し、機械学習や確率モデリングなどのAIでリアルタイムに解析を行うことができる。新規相談を受けた際は、新たに入力された児童のデータに対し、過去に対応した事例の解析結果に基づき虐待の重篤度や将来的な再発率などの予測が即座に提示される。それにより、過去の知見を活用した児童相談所職員の迅速な意思決定を支援できる。また、アプリを通して訪問先などでも情報を記録・共有でき、児童相談所内及び関係機関とのデータ共有や蓄積の迅速化・効率化を実現した。

虐待の総合リスクや類似事例を表示する「AiCAN」の画面イメージ
 

現場での検証を進め、全国の虐待に対応する様々な機関へ

虐待対応現場における業務効率化を進め、AIが質の高い判断を提供できるか検証し、虐待に関わる医療機関や学校、保育園・幼稚園、警察など全国へ展開する。

髙岡主任研究員の写真
 
 

本研究テーマに関するお問合せ先

髙岡主任研究員の写真
人工知能研究センター 確率モデリング研究チーム

主任研究員 髙岡 昂太(たかおか こうた)

〒135-0064 東京都江東区青海2-4-7 臨海副都心センター

メール:airc-info-ml*aist.go.jp(*を@に変更して使用してください。)

ウェブ:https://www.airc.aist.go.jp/

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国立研究開発法人産業技術総合研究所