東京科学大学(Science Tokyo)工学院 電気電子系の川原啓輔助教、西山伸彦教授、ならびに横浜国立大学 大学院工学研究院の馬場俊彦教授らの研究チームは、産業技術総合研究所の前神有里子研究チーム長らの研究チームと共同で、小型シリコン光変調器を用い、低消費電力で毎秒200ギガビット(200 Gb/s)の高速光変調を実証しました。
生成AIの普及に伴い、データセンターでは多数の計算機を連携させて膨大なデータを処理する必要が生じています。その性能を支える高速な光通信の実現に向けて、素子の高速化、小型化、省電力化が求められています。
本研究では、多数の素子が集積できるシリコン光変調器に着目し、これらの両立を試みました。特に、光をゆっくり伝える「スローライト」を発生させるフォトニック結晶導波路を光変調器に導入し、小型化と低消費電力化を可能にしました。従来は外部の電子回路が担っていた波形整形機能を、「電気光学イコライザ」の組み込みによってオンチップで実現し、デジタル信号処理(DSP)への依存を抑えながら高速動作を実現しました。1ビット当たりの駆動エネルギーは最小で26フェムトジュールであり、これは従来の標準値のおよそ100分の1に相当します。このような変調器は、AIデータセンター向けの光接続技術として注目されるコパッケージド・オプティクス(CPO)への応用が期待されます。
本研究成果は、国際学術誌「Nature Communications」に2026年10月22日付(現地時間)で掲載されました。
詳細は以下をご覧ください。
https://www.isct.ac.jp/ja/news/6g6ouecyed3j