株式会社QunaSys(以下「QunaSys」という)と、国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下「産総研」という)は共同で、非線形な常微分方程式を対象とした線形化ライブラリ「lin-ode」を開発しました。非線形な常微分方程式を量子アルゴリズムで扱うには、線形化して表現する必要があります。一方、線形化には複数の方式があり、基底関数系との組み合わせによって変換処理も異なるため、方式の比較や実装の検証を効率よく行うための共通の枠組みが求められていました。量子アルゴリズムの適用に必要となる線形化の処理を共通化し、問題に応じた手法の選択や実装の検証を支援します。本ライブラリは、オープンソースソフトウェア(OSS)として公開しました。
本開発は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)のムーンショット型研究開発事業 目標6における研究開発プロジェクト「誤り耐性量子コンピュータのアプリケーション研究開発」(プロジェクトマネージャー:大阪大学 量子情報・量子生命研究センター 御手洗 光祐 准教授)の一環として実施しました。産総研 マテリアルDX研究センター主任研究員の遠藤 克浩を産総研側の代表者、量子・AI融合技術ビジネス開発グローバル研究センター(G-QuAT)主任研究員の水野 雄太を連名者とし、量子CAEの基盤技術開発において、株式会社QunaSysがソフトウェア開発を担いました。
lin-odeは、複数の線形化方式と基底関数系を組み合わせ、線形化した方程式の行列表現を扱うことができます。必要な行列要素を指定して取り出せるため、行列全体をあらかじめ生成する必要がありません。チュートリアルや使用例も整備し、非線形現象を対象とする量子CAEのアルゴリズム開発に役立てることを目指しています。
詳細は以下をご覧ください。
https://qunasys.com/news/posts/20261026-project-ai-jp