東京大学大学院新領域創成科学研究科の中西勇介准教授らの研究チームは、ナノメートル(10億分の1メートル)サイズの細い空間(ナノ空間)を利用し、直径およそ1 nmの極めて細い二硫化モリブデン(MoS2)の半導体ナノチューブの合成に成功しました。電子顕微鏡観察や分光分析により、原子レベルで整った構造と、直径に応じて電子構造(バンドギャップ)が変化することを実証しました。
半導体デバイスの微細化が進む中、極細の半導体材料の開発が求められています。特にMoS2ナノチューブは、ゲート電極で全周を囲むGate-all-around(GAA)型トランジスタのチャネルとして注目されていますが、直径や原子配列の制御が困難でした。本研究では、窒化ホウ素ナノチューブ(BNNT)の内部空間を利用して結晶成長を制限することにより、原子レベルで整った構造を持つ極細のMoS2ナノチューブを実現しました。
本成果は、原子レベルで構造を制御した超微細な半導体の新たな合成手法を示すものであり、低消費電力デバイスの実現につながる可能性があります。
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https://www.k.u-tokyo.ac.jp/information/category/press/0030083.html