発表・掲載日:2004/03/10

『臨床バイオインフォマティクス研究施設』が完成

-「臨床」と「基礎研究」を密接な連携のもとに展開し、疾病にたいする迅速で信頼できる「早期診断支援システム」の開発に向け始動-

ポイント

  • 我が国における最初の本格的な産学官共同プロテオミックス研究
  • 臨床と恒常性基礎研究が密接に連携した本格的臨床バイオインフォマティクス研究は世界初
  • 臨床バイオインフォマティクス研究イニシアティブ(CBIRI)を構成

概要

 独立行政法人産業技術総合研究所【理事長吉川弘之】では、平成14年度補正予算によって、つくばセンター・つくば中央第4事業所【つくば市東1-1-1】内4階(1400m2:ほぼ全面)に「臨床バイオインフォマティクス研究施設(クリーンルーム、質量分析機器を始めプロテオミクス解析システム、トランスクリプトーム解析システム及び解析用クラスタシステム)」の整備を進めてまいりましたが、平成16年2月27日をもって竣工致しました。

 本施設を使用して実施する主たる研究は、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「バイオ・IT融合機器開発プロジェクト(経済産業省平成15年度重点施策:経済活性化のための研究開発プロジェクト〈フォーカス21〉)」のもとで採択された「ゲノム・プロテオームをベースとしたプロファイル診断システムの研究開発(平成15~17年度)」です。

 本研究開発は、臨床情報とともに収集された少量の血液や脳脊髄液のハイスループット解析により、がん、虚血性心疾患、妊娠中毒症、肝細胞機能障害および脳機能障害等の病態と連動して変動するタンパク質・遺伝子バイオマーカーを発見し、関連した臨床と基礎研究を密接な連携の基に展開することで、疾病の迅速で、信頼できる早期診断支援システムの開発を行うものです。我が国における最初の本格的な産学官共同プロテオミックス研究であり、臨床と恒常性基礎研究が密接に連携した本格的臨床バイオインフォマティクス研究は世界でもこれが始めてです。

 実施体制としては、臨床バイオインフォマティクス研究施設の完成によって、独立行政法人産業技術総合研究所・年齢軸生命工学研究センター、筑波大学、株式会社MCBインフォマティクス、株式会社島津製作所、三井情報開発株式会社の参加により、「臨床バイオインフォマティクス研究イニシアティブ( Clinical Bioinformatics Research Initiative,CBIRI )」を構成し、本格的な集中型共同研究として展開してまいります。

臨床バイオインフォマティクス研究施設内プロテオーム解析室の写真1

臨床バイオインフォマティクス研究施設内プロテオーム解析室の写真2
臨床バイオインフォマティクス研究施設内プロテオーム解析室1

臨床バイオインフォマティクス研究イニシアティブ体制施図

臨床バイオインフォマティクス研究イニシアティブ共同研究体の図

 
臨床バイオインフォマティクス施設の図



用語の説明

◆臨床バイオインフォマティクス
臨床データや患者の医療データを収集・電子化し、それらの情報と個人の遺伝情報、タンパク質発現情報等を相互にリンクさせることにより、疾患要因、バイオマーカー、治療ターゲットを見出す、テイラーメイド医療や予防医療等のベースとなる基盤技術分野。人がより健康・安全・安心して暮らせる社会の実現は国民の願いであり、「BT戦略大綱」でもその実現のため「臨床バイオインフォマティクス」への取組みがあげられている。[参照元へ戻る]


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