職員が語る25年間のエピソード集「仲間がいるから今がある」篇
産総研25周年を機に、現役職員たちにこれまでの仕事にまつわる思い出話をヒアリング。本記事では、研究者仲間、支え合った仲間など、「仲間」にフォーカスした5つのエピソードをご紹介します。
志を共有する仲間が次々と
25年前、産総研で音楽情報処理を研究する専門家は、自分ひとりだけでした。でも、国内外の大学から技術研修生が次々と加わり、一緒に研究を楽しむうちに、産総研に入所してくれる仲間も増えていきました。学生や若手、そして所内外の方々との共同研究や連携のおかげで、単独では難しい、世界初の研究成果をいろいろと生み出すことができました。
志を共有する仲間と、未来を切り拓く挑戦ができる──そんな産総研の魅力が、さらに広く伝わると嬉しいです。
(入所29年目|情報・人間工学領域 後藤 真孝)
仲間でありライバルの4人
同期入所で年齢もほぼ同じ、3人の研究者仲間がいます。着任当初の右も左も分からない状態が、自然と距離を縮めてくれました。“同志”のような感覚かも。バイオ、材料、エネルギーと、研究テーマは全く違いますが、実験で困ったことや申請書の書き方も気軽に相談し合える関係。論文発表や研究費の採択で互いの成果をたたえ合いながらも、刺激を受ける存在でもあります。支え合いながら切磋琢磨する。仲間であり、ライバルです。
私たち4人の共通の趣味はコーヒー。美味しい一杯を求めて店に足を運び、ひと息つく時間が良いリフレッシュになっています。まだまだ若手ですが、仲間とともに高め合いながら、社会に貢献できる産総研の研究者を目指しています。
(入所5年目|研究系)
仲良くなった研究者と飲みに…
研究事務の仕事は楽しいですよ。研究者から相談を持ちかけられ、一緒になって産総研の制度を身につけていく。自分で勉強して、形にし、喜ばれる。そこが面白いし、やりがいです。仲良くなった研究者とアフター5に飲みに行ったりもしてね。離れて10年以上経つけど、いまだに誘ってくれる人もいるんです。うれしいね。
(入所37年目|事務系)
研究者と長年連れ添った“戦友”
固定電話しかなかった時代、事務仕事は体力勝負だった。研究現場に足を運び、顔と名前を覚えてもらって初めて一人前。がむしゃらに働く中で、研究者もひとりの人であることを知った。資産物品の処分で古びた装置を指差し「これ捨てるんですか?」と聞くと、「ああ、捨てるよ。でも明日まで待ってくれないか」とポツリ、返された。研究人生の大半を連れ添った“戦友”への思いを感じて、胸が熱くなったことを思い出す。
(入所49年目|事務系)
たくさんの縁で誕生した水素エンジン
「水素エンジンを一緒に作れないか?」──
北越工業(現AIRMAN)さんから声がかかったのは2021年。奇しくも、半年前に豊田自動織機さんと水素エンジン開発をスタートしたばかりのタイミングでした。せっかくなら、双方の強みを産総研が繋ぎ、より良いものを作りたい。そう考えて、匿名で両社に連携を打診し、最終的に三者協働の研究開発チームを結成。
水素特有の異常燃焼の抑制、安全対策など…たくさんの課題がありました。それでもあきらめず三者で試行錯誤を続け、ついに2025年、水素エンジンコンプレッサーが完成、プレスリリースを3者で打ち実証試験を開始するに至りました。たくさんの縁と新たな挑戦が重なって生まれた、大きな一歩です。
(入所24年目|エネルギープロセス研究部門 小熊 光晴)
ここで紹介したのは、集まったエピソードのごく一部です。これ以外のエピソードも順次公開していきますので、おたのしみに!