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安全で豊かな社会を支える地質情報

 地質調査総合センター(GSJ)は、国として行うべき地質情報の整備のため「地質の調査」を行っています。活発な変動帯に位置するわが国において、地質情報は安心・安全な社会構築のための重要な基盤情報です。私たちは1882年に産総研の前身である地質調査所が設立されて以来、現在にいたるまで一貫して日本で唯一の「地質の調査」のナショナルセンターとして地質情報の整備に取り組んできました。今後も地質に関する資試料の管理から、各種地質情報の提供・普及を行います。これら地質情報を基礎として、地球環境の保全、資源・エネルギーの開発、地質災害の軽減などに関連するさまざまな問題を解決するための技術を開発します。また、地質情報の整備、地質災害の軽減、資源探査や環境保全などに関する国際研究プロジェクトを国際組織および国際研究計画を通して推進します。グローバルな地質調査機関ネットワークを活用し、アジア、アフリカ、南米地域を中心に地質に関する各種国際研究協力をリードし、積極的に推進します。


重点戦略概要

地質調査のナショナルセンターとしての地質情報の整備

 地質情報は、地球科学的研究により体系的に整理された国土および周辺海域の基本情報です。私たちは地質の調査を実施するとともに、地球観測衛星情報の活用を促進し、社会の要請に応える陸域・海域の地球科学基本図の整備を行います。特に都市およびその沿岸域の地質情報の整備を行い、都市災害の軽減へ向けた利用の拡大を図ります。

20 万分の1 日本シームレス地質図の写真

20 万分の1 日本シームレス地質図

災害に耐え、柔軟に乗り越えられるレジリエントな社会基盤の構築に資する地質の評価

 地震・火山活動の活発な日本列島に生活する私たちにとって、地質災害の脅威は大きいものとなっています。災害軽減のためには、その原因となる活断層や火山、それらを含む地下地質構造の正確な理解とともに、将来の活動予測の精度向上が必要です。そのため、調査・観測情報に基づいて活断層や火山の活動履歴やそのメカニズムの解明を行い、将来の活動予測、災害評価技術の開発を目指します。

活断層調査の様子の画像

活断層調査の様子

地圏の資源と環境に関する評価と技術の開発

 地球システムの基本を担う地圏は、天然資源を育むとともに、人間活動との相互作用も大きいものとなっています。地圏の物質循環システムの解明とその評価技術の確立を行い、地圏環境の保全・利用技術を開発します。環境に負荷を与えない地圏システム利用を推進し、持続可能な社会の実現を目指します。

地質情報の管理と社会利用促進

 地質情報の品質管理・保証機能を強化しつつ、オープンデータ・世界標準で提供すると同時に、分かりやすい知的基盤として利活用の拡大と社会受容性の向上を図ります。地質標本館の展示の充実を図り、展示を通して研究成果の普及を行います。

2011年1 月27 日霧島火山新燃岳の準プリニー式噴火の画像

2011年1 月27 日霧島火山新燃岳の準プリニー式噴火


最近の研究成果

元禄型関東地震の再来間隔、最短2000年ではなく500年

相模トラフ沈み込み帯では1703年に発生した元禄関東地震と似たタイプの地震(元禄型関東地震)が、過去約6300年間に少なくとも5回、500-2800年の間隔で起こっていたことを明らかにしました。沿岸の地下で巨大地震が発生すると地面が隆起するため、過去の巨大地震は海岸段丘という地形とそれを構成する地層中の化石の年代として記録されます。従来、海岸段丘の年代は、試料採取が比較的容易な自然の崖面から得られる化石を用いて推定されてきましたが、その正確性はよく分かっていませんでした。本研究チームは、50cm解像度のデジタル地形情報の取得、解析から段丘地形を正確に把握した上で、従来にないちゅう密なボーリング(掘削)調査を行い、段丘の地下構造を正確に把握しました。また地中から大量の貝化石を採取し、隆起が生じた時期をより的確に示す試料を選別しました。さらにそれらを最新の加速器質量分析装置で年代測定を行うことで、各段に高い精度で段丘年代を明らかにしました。従来の年代値に基づいて平均約2300年間隔とした国の長期評価は、再評価が必要となると考えられます。

日本全国のウェブ地質図を完全リニューアル

2005年よりウェブサイト上で公開してきた、日本全国の地質情報を継ぎ目なく(シームレス)表示する「20万分の1日本シームレス地質図」を完全リニューアルし、2017年5月10日(地質の日)に一般に公開した(https://gbank.gsj.jp/seamless/v2.html)。これまで、従来の20万分の1日本シームレス地質図は、詳細で高速に閲覧できる世界でも類を見ないウェブサイト上の地質図として広く使われてきたが、1992年に刊行された「100万分の1日本地質図」の地層の区分方法を基にした凡例を用いている。凡例は、その地質図で表現できる情報の質と量を決めていると言える。出版から既に約25年が経過して、当時とは地質区分の考え方も変わってきたため、今回、最新の地質学的知識に基づき、凡例を全面的に刷新した。この結果凡例数はこれまでの386から2400超へと大幅に増加し、より詳細な情報が地質図に表現できるようになった。また、凡例を体系化し階層構造にしたため、地質図の表示の仕方を、目的や用途に応じて自由に変えることもできる。今後、土木・建築や防災・減災、観光、資源探査など幅広い分野で、地質情報が一層利活用されることに貢献すると期待される。


研究ユニット

活断層・火山研究部門

レジリエントな社会基盤の構築に資する地質の評価

地震・火山活動の活発な日本列島に生活する私たちにとって、地質災害は大きな脅威となっています。災害軽減のためには、その原因となる活断層や火山、それらを含む地下地質構造の正確な理解とともに、将来の活動予測の精度向上が必要です。国および地域の防災等の施策策定のために、調査・観測情報に基づいて活断層や津波、火山の活動履歴、長期的な地質変動現象、それらのメカニズムの解明を行い、将来の活動予測、災害評価技術の開発を目指します。またグローバル化した社会の中で、アジア地域に重点をおいた地震火山活動に関する情報の整備を推進し、情報を提供していきます。

活断層・火山研究部門の画像

研究拠点

つくばセンター(中央)

所在地

〒305-8567 茨城県つくば市東1-1-1 中央第7
TEL : 029-861-3691 FAX : 029-861-3803
活断層・火山研究部門WEBサイト

地圏資源環境研究部門

地圏の資源と環境に関する評価と技術の開発

地球システムの基本を担う地圏は、人間活動との密接な相互作用の中で理解することが大切です。我々は、国の資源エネルギー施策立案や産業の持続的発展に役立てるために、地下資源のポテンシャル評価および地圏環境の利用と保全のための調査を行い、そのための技術を開発します。レアメタルなどの鉱物資源や天然ガスを中心とする燃料資源のポテンシャル評価、及びCO2地中貯留、放射性廃棄物地層処分、土壌汚染、地下水資源などの地圏環境の利用・保全技術について調査・研究を推進します。さらに、これらの研究の基礎となる地質の調査に基づく知的基盤情報の構築、発信を行います。

地圏資源環境研究部門の画像

研究拠点

つくばセンター(中央、西)

所在地

〒305-8567 茨城県つくば市東1-1-1 中央第7
TEL : 029-861-3633 FAX : 029-861-3717
地圏資源環境研究部門WEBサイト

地質情報研究部門

地質調査のナショナルセンターとしての地質情報整備

地質情報は、地球科学的研究により体系的に整理された国土および周辺海域の基本情報です。我が国の知的基盤整備計画に基づいて、私達は社会の要請に応える陸域・海域の地質図、地球科学基本図のための地質調査を系統的に実施し、地質情報の整備を行います。特に都市及びその沿岸域の地質情報の整備を行い、都市災害の軽減へ向けた利用の拡大を図ります。また、社会ニーズに対応すべくアジア地域を含めた地質情報の整備・統合・先進的利用を図る研究にも取り組んでいます。

地質情報研究部門の画像

研究拠点

つくばセンター(中央)

所在地

〒305-8567 茨城県つくば市東1-1-1 中央第7
TEL : 029-861-3620 FAX : 029-861-3742
地質情報研究部門WEBサイト

地質情報基盤センター

地質情報の管理と社会利用促進

地質情報の品質管理・保証機能を強化するとともに衛星情報と体系的に統合し、相互運用性の高い地質情報の集積とオープンデータ化を進めます。これらの世界標準での高品質な地質情報の提供によって,地質情報の利活用拡大と社会受容性の向上を図ります。同時に、分かりやすい知的基盤として効果的な成果の発信を行うことで社会での利用を促進します。地質関連研究ユニットと連携・協力した地質標本館での研究成果の普及や、所外におけるアウトリーチ活動を推進していきます。

地質情報基盤センターの画像

研究拠点

つくばセンター(中央)

所在地

〒305-8567 茨城県つくば市東1-1-1 中央第7
TEL : 029-861-9122 FAX : 029-861-3602
地質情報基盤センターWEBサイト


地質調査総合センター研究戦略部

連絡先:地質調査総合センター研究戦略部 研究企画室

E-mail:geo-liaison-ml*aist.go.jp(*を@に変更して送信下さい。)
TEL : 029-861-3540
 

個別のお問合せ先は地質調査総合センターお問合せ窓口をご覧ください。

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