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最近の研究成果

リチウムイオン電池劣化機構 2017年8月16日発表

軟X線発光分光法によるリチウムイオン電池充放電機構の解析-電子状態からひもとくリチウムイオン電池電極材料の構造安定性-

機能性材料の構造安定性を解析するため、放射光軟X線発光分光を用いて各元素の電子状態を詳細に分析する手法を開発した。この手法により、リチウムイオン電池の正極材料では、充放電動作を経た後の構造安定性と、遷移金属と酸素からなる混成軌道での電荷移動の充放電前後の変化とに密接な対応があることを見いだした。革新的なリチウムイオン電池材料を創成するためには、これまでにない革新的な評価手法により得られた学理に基づくブレイクスルーが不可欠であり、電子状態に基づく材料設計指針の立案への期待は高い。本技術は大型放射光施設SPring-8の軟X線ビームラインBL27SUの放射光軟X線発光分光によって得られた発光スペクトルの電荷移動効果に注目した解析手法で、結晶を構成する元素間の結合の強度を電子状態から議論し、電極材料の構造安定性と充放電サイクル特性とを関連づけたものである。今回開発した手法は電子状態の理解に基づいた高い充放電サイクル特性を示す革新的リチウムイオン電池材料の開発への貢献が期待される。

軟X線発光スペクトルと今回得られたマンガン-酸素間の化学結合の情報の図

染色体異常 2017年8月7日発表

カルシウムイオンの欠乏が染色体異常を引き起こす原因を解明-生物がゲノムを安定に維持する仕組みの解明に貢献-

カルシウムイオンが欠乏すると、染色体の動原体の構成因子であるCENP-Fタンパク質が動原体から消失することで動原体微小管が不安定化し、その結果染色体の整列が異常になることを明らかにした。細胞分裂中に細胞内のカルシウムイオン濃度が低下すると、分裂期の染色体の整列異常が観察される。今回、細胞内の微小管と動原体タンパク質の動態をライブセルイメージングや免疫学的手法により詳細に観察して、カルシウムイオン濃度の低下が、動原体タンパク質の一つであるCENP-Fの動原体からの消失を引き起こすことを発見した。これにより、動原体微小管が不安定になり、染色体の整列異常が発生すると考えられる。今後、カルシウムイオンがCENP-Fに作用するメカニズムを明らかにすることで、生物がゲノムを安定に維持する仕組みの解明が進むと期待される。

カルシウムイオンの欠乏が染色体異常を誘導するモデル図

インフラ点検 2017年8月3日発表

コンクリートのひび割れ点検支援システムを開発・試験公開-AIを活用した高精度システムで作業時間を1/10に短縮へ-

表面に汚れや傷がある状態でも、幅0.2㎜以上のコンクリートひび割れを、80%以上の高精度で検出するAIシステムを開発しました。AIを活用して、検出や記録を自動化するひび割れ点検支援システムを構築することで、作業時間をおよそ300分から30分の1/10に短縮することを目指します。

ひび割れ検出Webサービスの利用イメージ図

有機半導体 2017年8月1日発表

世界初、有機半導体の電荷とスピンの緩和機構を解明-室温有機スピントロニクスとシリコンに迫る高速有機エレクトロニクスに道-

電界効果トランジスタ動作下における電子スピン共鳴(operando - ESR)測定を用いることで、有機半導体の電気伝導及びスピン伝導特性の解明に成功し、高移動度有機半導体でも無機半導体と同様に電子の散乱によって電荷の移動度やスピンの寿命が定まっていることを初めて明らかにしました。近年有機半導体の材料開発が活発に進んでおり、電荷移動度が10 cm2/Vsを超える高移動度有機半導体が複数報告されています。これらの高移動度有機半導体では、従来は見られなかった無機半導体と同様のバンド的な電気伝導が確認されています。しかしながら、低温におけるキャリアの振る舞いやスピンダイナミクスについては未解明な部分が多数存在していました。今回、本研究グループで開発された大面積単結晶薄膜において、デバイス動作下での先端分光手法を用いることで、初めて高移動度有機半導体のスピン緩和機構を明らかにしました。さらに本研究では有機半導体の電荷移動度がフォノンによるキャリアの散乱によって制限されていることを明らかにし、有機半導体においても分子振動を抑制することで、電荷移動度が単結晶p型シリコンにも匹敵する650 cm2/Vsに達しうることが予見されました。

TSUBAME 3.0 の完成予想図

人工ニューロン 2017年7月27日発表

スピントロニクスを用いた人工ニューロンを開発し、音声認識に成功-スピントルク発振素子を用いてニューロモロフィック・コンピューティングを実現-

スピントルク発振素子(STO)を用いた人工ニューロンを考案し、その原理を実証した。ヒトの脳でのニューロンとシナプスによる情報処理を模倣したニューロモロフィック・コンピューティングは、脳が得意とする認識や学習といった膨大で曖昧・不完全な情報の処理を低消費電力で高速に実行できると期待されている。今回、ナノメートルサイズのスピントルク発振素子を人工ニューロンとして用いたニューロモロフィック回路音声認識システムを開発した。ナノメートルサイズの人工ニューロンを用いた音声認識は世界初で、このシステムは人間が発声した "0" ~ "9" の言葉を99.6 %の正答率で認識できた。これはより大型で複雑な光学系リザーバーコンピューターと同等の正答率である。今回開発した人工ニューロンによって、ニューロモロフィック・コンピューティングや人工知能などの研究開発が促進されると期待される。

書込みエラー率のパルス電圧強度依存性の図

海洋酸性化 2017年8月21日発表

サンゴが記録した人為起源二酸化炭素の大気放出による海洋酸性化の履歴

父島(小笠原諸島)・喜界島(奄美群島)に生息する、サンゴの一種、ハマサンゴの骨格のホウ素同位体比および炭素同位体比を分析した。その結果、海洋酸性化による海水のpH低下が、石灰化母液のpHをも低下させ、石灰化に悪影響を及ぼし始めている可能性が示された。人為的気候変化に伴う水温上昇の結果、サンゴ礁は近年頻度と強さが増しつつある白化現象の脅威にさらされているが、海洋酸性化もまたサンゴの石灰化に影響し始めている可能性が示唆され、サンゴ礁生態系の未来を予測する上で重要な知見が得られた。

北西太平洋の海洋酸性化(東経137度観測線)と父島、喜界島の位置の図と喜界島から得られた塊状ハマサンゴ(約430歳)の水中写真と骨格断面のX線写真

光の渦 2017年7月10日発表

ガンマ線の光渦を発生させる手法を発見-新しい同位体分析や非破壊検査技術への応用が期待される-

円偏光高強度レーザーと高エネルギーの電子の衝突(レーザーコンプトン散乱)によって、渦状の形状を持つガンマ線が生成されることを理論計算により見出した。近年、レーザー技術の進展によって、渦状の形状を持つ特異な光、光渦を生成できるようになってきた。光渦は、分子や材料に照射した場合に、通常の光ではできない「捻る」などの操作ができるといった特徴がある。生成できる光渦の波長(エネルギー)範囲は拡がってきているが、メガ電子ボルトのエネルギー領域のガンマ線の光渦(ガンマ線渦)はまだ生成されていない。ガンマ線渦が生成できれば、原子や原子核との新奇な相互作用を通じて、同位体分析や非破壊検査において新しい産業技術が実現される可能性がある。今回、理論計算による検討の結果、円偏光高強度レーザーと高エネルギーの電子とをコンプトン散乱させた時に、高強度レーザーがもたらす強い電磁場における電子の散乱により高エネルギーのガンマ線渦が生成されることを見出した。これまで、光渦レーザーと高エネルギー電子のコンプトン散乱によって高エネルギーガンマ線渦を発生する理論的方法が提案されていたが、今回発見した手法では光渦レーザーを用いなくてもガンマ線渦を発生できる。円偏光レーザーは一般的なレーザー装置を用いて安定かつ高強度に発生できることから、円偏光高強度レーザーを用いたレーザーコンプトン散乱が、ガンマ線渦を生成するための実用的かつ有望な手法となることがわかった。

今回発見したガンマ線渦の発生方法の図

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