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エレクトロニクス・製造領域

変化する「ものづくり」をリードする革新技術

エレクトロニクス・製造領域では、IT機器の大幅な省エネ化と高性能化の両立を可能とする世界トップ性能のデバイスの開発と、省エネ、省資源、低コストな産業活動の実現を可能とする革新的な製造技術の開発を目指します。さらに、先端エレクトロニクスを基礎としたセンシング技術と革新的製造技術を結びつけることによって超高効率な生産システムを構築し、わが国の産業競争力強化に貢献します。

重要戦略詳細

IT 機器の省エネ化と高性能化の両立を目指す

 IT 機器によるエネルギー消費量は、急増するネットワークトラフィック量に後押しされて、増加の一途をたどっています。さらに、IT 機器において処理すべきデータ量も増大しており、機器の高性能化が求められています。産総研は、低消費電力で大容量通信が可能な光ネットワーク、極低電圧で動作する電子デバイス、リフレッシュ動作が不要な不揮発メモリーなどの開発を通じて、IT 機器の大幅な省エネ化を推進します。また、さらなる高性能化に向けた新しい半導体デバイス技術やコンピューティング技術の創出を目指します。これらを通じて、到来が予想されるIoT(Internet of Things)時代における膨大なデータの処理を実現可能にし、その省電力化、高効率化に貢献します。

IoT 時代に対応する製造およびセンシング技術を開発

 インフラや生産設備といった現場がもつ情報を迅速・的確に収集し、収集したデータを効果的に処理して現場にフィードバックすることで、高信頼で高効率な社会システムが実現できます。また、安全・安心な暮らしを実現するためにも、インフラの異常や有害物質などを検知する技術が求められています。産総研は、新たなセンシング技術、センサーネットワーク技術、収集データ利用技術などを開発することで、しなやかさ・復元力(レジリエンス)と産業競争力の強化を目指した製造網(Webof Manufacturing)の実現、社会インフラの維持管理の効率化・高度化の実現に貢献します。

新たな設計・製造技術で、ものづくりにおける産業競争力強化を目指す

 わが国の産業競争力強化と、産業活動による環境負荷低減を両立するためには、新しい製造技術が必要不可欠です。製造業における設計プロセスや、実際の製造プロセスをトータルで開発することにより製造業の高効率化が実現できます。産総研では、常に変化しうる多様なニーズに迅速に対応し、製品を省エネ、省資源、低コストで製造できる技術として、設計マネージメント技術、印刷デバイス技術、ミニマルファブ技術、MEMS デバイス技術の開発に取り組みます。

先進コーティング技術で課題解決へ

 エレクトロニクス産業で用いられている半導体などの電子材料は、高度なプロセスによって積層化、集積化する必要がありますが、高温でのプロセスが必要な材料では、製造装置やプロセスの改良が課題です。高度機能をもつ電子部材は、絶縁性や耐食性などの緻密な表面処理が求められます。また、製造業においては、製品の高機能・高付加価値化と同時に生産コスト低減の両立が必要で、それを達成する革新的な製造プロセスが強く求められています。産総研では、パワーモジュール、燃料電池、構造材料といった、さまざまな産業用部材、基材に対し、自在にコーティングできる先進技術の開発を進めており、その技術を核に、コーティングに関するワンストップソリューションの提供を行っています。

エレクトロニクス・製造領域の体制図

最近の研究成果

不揮発性磁気メモリのための新たな電圧駆動書き込み方式を開発

電圧駆動型の不揮発性磁気メモリ「電圧トルクMRAM」の書き込みエラー率を低減する新しい書き込み方式を開発しました。本研究開発チームはこれまで、高速パルス電圧によって磁化反転を制御可能な磁気トンネル接合素子(MTJ素子)を開発し、電圧駆動型の新しい磁気メモリ「電圧トルクMRAM」の実現に取り組んできました。電圧トルクMRAMでは、従来の電流駆動型磁気メモリ(STT-MRAM)と比較して飛躍的な低駆動電力化が期待されていますが、書き込みエラー率の低減が実用化に向けた重要課題となっています。今回、書き込み時に印加するパルスの前後に書き込みとは逆極性のパルス電圧を印加することにより、熱ゆらぎによる書き込み失敗の発生を抑制して書き込みエラー率を低減する手法、およびそれを実現する新しい書き込み用回路を開発しました。この成果により、プロセッサ用ラストレベルキャッシュの大容量化と、それによるプロセッサの高性能化・低消費電力化が期待されます。

新原理のトランジスタを用いた集積回路の動作を実証

シリコントンネル電界効果トランジスタ(トンネルFET)を用いたリング発振回路の動作を実現すると共に、動作速度を2倍に向上させた。トンネルFETは、0.2~0.3V程度の低い電圧での駆動が期待される新しい動作原理によるトランジスタで、超低消費電力集積回路への応用が期待されている。超低消費電力集積回路の実現には、従来の集積回路と同様に、N型とP型の異なる極性のトンネルFETを同一のシリコン基板上に集積し、回路動作させる必要がある。今回、トンネルFETによるリング発振回路の動作を初めて実証した。また、産総研で開発した駆動電流増大技術を用いて、動作速度を初めて動作実証した際と比較して2倍に向上させた。これは、シリコントンネルFETを用いた超低消費電力集積回路の実用化に向けた大きな前進であり、IoT技術の普及に寄与すると期待される。


研究ユニット

ナノエレクトロニクス研究部門

データ利活用の大規模化と多様化を見通した集積デバイス開発を先導

集積回路に用いられる材料、デバイス、作製プロセス、設計、及び、解析評価に関するコア技術を創出し、大規模化・多様化するデータ利活用の超低消費電力化を先導します。また、インフラ診断等の社会ニーズに対応する高性能センシングや市場ニーズに柔軟に対応するデバイス製造・回路設計を、超伝導、ミニマルファブ、FPGA等の技術を応用して開発します。これらの成果の産業界や社会への橋渡しを実行して我が国の半導体関連産業の競争力を強化し、様々な分野におけるイノベーション創出の基盤である情報通信プラットフォームの高度化と高効率化に貢献します。

ナノエレクトロニクス研究部門の画像

研究拠点

つくばセンター(中央)

参画する技術研究組合

・ミニマルファブ技術研究組合

所在地

〒305-8568 茨城県つくば市梅園1-1-1 中央第2
TEL : 029-861-3483 FAX : 029-861-5088
ナノエレクトロニクス研究部門WEBサイト

電子光技術研究部門

理論・材料から素子・システムまで、電子と光が拓く未来

安全・安心で持続可能な社会の実現に向けて、電子と光の特性を最大限に活かした情報処理・通信技術の高度化に加えて、新たな電子と光の可能性を追求しています。具体的には、光ネットワーク、光インターコネクションなどの電子と光が融合する領域の新技術、量子情報処理や強相関電子系、超伝導、有機材料など、新しい電子・光技術の応用の拡がりを目指した理論や材料、素子の研究開発を進めています。またプラズマやレーザー基盤研究に基づく新しい加工プロセス、光・電子による新しい計測技術や生体情報センシングを実現するシステムまで、幅広い技術開発を展開しています。

電子光技術研究部門の画像

研究拠点

つくばセンター(中央、西)

参画する技術研究組合

・技術研究組合光電子融合基盤技術研究所(PETRA)

所在地

〒305-8568 茨城県つくば市梅園1-1-1 中央第2
TEL : 029-861-5338 FAX : 029-861-5627
電子光技術研究部門WEBサイト

製造技術研究部門

製造業の持続発展に寄与する次世代製造技術の開発

我が国の産業基盤としての製造業の持続発展・強化のため、材料・加工プロセス・設計・計測評価を一体とした研究開発に取り組んでいます。素材・材料に合わせた加工プロセスの最適化や複合化技術、機能設計や加工工程を含む設計情報技術、プロセスやプロダクトのその場計測・評価技術と設計や加工へのフィードバック等、基礎的知見の集約から技術の統合・融合まで、製造技術の高度化に資する研究開発に取り組み、産業界へ新しいものづくりのコンセプトを提案、実証します。また、地域産業の活性化を念頭においた公設研や地域企業の技術と当部門の技術やアイデアを結び付けた新たな製造ネットワークの構築と連携拠点の形成を推進します。

研究拠点

つくばセンター(東)、九州センター

参画する技術研究組合

・技術研究組合次世代3D積層造形技術総合開発機構
・ミニマルファブ技術研究組合

所在地

つくばセンター(東)
〒305-8564 茨城県つくば市並木1-2-1
九州センター
〒841-0052 佐賀県鳥栖市宿町807-1
製造技術研究部門WEBサイト

スピントロニクス研究センター

電子スピンを活用したスピントロニクス技術による省エネルギーIT技術の創出

IT社会の発展に伴って急増する電子機器の消費電力を抑制するために、電子機器が仕事をしていない“入力待ち”時間の消費電力(待機電力)および動作電力を大幅に削減する必要があり、そのためには電源を切っても記憶が保持される「不揮発性メモリ」の開発が不可欠となります。当研究センターでは、電子スピンを活用したスピントロニクス技術を用いて、省電力・高速・高信頼性の不揮発性メモリやスピン演算素子などの省電力エレクトロニクスの開発を行います。さらに、スピンを用いたマイクロ波素子や高速物理乱数発生器、光デバイスなどの次世代デバイスの基盤技術開発も行います。

研究拠点

つくばセンター(中央)

所在地

〒305-8568 茨城県つくば市梅園1-1-1 中央第2
TEL : 029-861-5433 FAX : 029-861-3432

フレキシブルエレクトロニクス研究センター

薄くて軽いフレキシブルデバイスで、情報通信端末機器の省エネ・高利便性を加速

ディスプレイやセンサーなどの情報通信端末機器の使用利便性の向上、省エネルギー化の促進を目指して、軽い、薄い、落としても壊れない、形状自由度が高いという特徴を備えたフレキシブルデバイスの開発に取り組んでいます。また、これらフレキシブルデバイスを省エネルギー・省資源・高生産性で製造する技術として、印刷法を駆使したデバイス製造技術(プリンテッドエレクトロニクス技術)の開発に取り組んでいます。これらの技術開発を通して、社会の隅々にまで行きわたる情報通信端末機器の高度な普及と、グリーンイノベーションの推進を目指していきます。

フレキシブルエレクトロニクス研究センターの画像

研究拠点

つくばセンター(中央)

参画する技術研究組合

・次世代プリンテッドエレクトロニクス技術研究組合(JAPERA)
・未利用熱エネルギー革新的活用技術研究組合 (TherMAT)

所在地

〒305-8565 茨城県つくば市東1-1-1 中央第5
TEL : 029-861-4516 FAX : 029-849-1047
フレキシブルエレクトロニクス研究センターWEBサイト

先進コーティング技術研究センター

多様な産業用部材に適用可能な表面機能付与技術の開発

持続的社会の発展には、環境・エネルギー・ライフイノベーションに資する新しい材料・部材・デバイスの開発が必要、不可欠です。このような課題を解決するため、産総研が世界を先導するポテンシャルを有する先進コーティング技術:AD(エアロゾルデポジション)法、光MOD(金属有機化合物分解)法、LIJ(レーザー援用インクジェット)法などを用いて、革新的なグリーンデバイス(各種電池、省エネデバイスなど)、センサー、構造材料等、種々の産業用部材を開発します。また、産総研の基礎研究ポテンシャルを活かした新規材料開発、成膜メカニズムの解明に基づくプロセスの高度化、低コスト化を図り、多事業分野で民間企業への橋渡しを実現します。

研究拠点

つくばセンター(中央、東)

所在地

〒305-8565 茨城県つくば市東1-1-1 中央第5
〒305-8564 茨城県つくば市並木1-2-1 つくば東
先進コーティング技術研究センターWEBサイト

集積マイクロシステム研究センター

センサネットによる安全安心なスマート社会の実現にMEMS技術で貢献

スマートで安全安心な社会の実現に向けて、モノのインターネット(Internet of Things: IoT)技術が注目されています。当研究センターは、マイクロ電子機械システム(MEMS)に関するコア技術である低温接合技術、ナノ構造作製技術、圧電MEMS技術などの研究開発を通じて、エネルギー、農業、健康医療、自動車、社会インフラ監視などの応用分野におけるMEMSセンサネットシステムの社会実装に取り組み、IoTの実現を目指します。さらに、MEMSプロトタイピングのためのファウンドリー機能の充実を図るほか、高付加価値で少量多品種の生産に適用可能な製造システムの構築などにより、研究・開発・試作・人材育成等の産業ニーズに応えます。

集積マイクロシステム研究センターの画像

研究拠点

つくばセンター(東)

参画する技術研究組合

・技術研究組合NMEMS 技術研究機構
・ミニマルファブ技術研究組合
・技術研究組合次世代3D積層造形技術総合開発機構

所在地

〒305-8564 茨城県つくば市並木1-2-1 つくば東
集積マイクロシステム研究センターWEBサイト

「プロジェクトユニット」及び「研究ラボ」

 「プロジェクトユニット」は政策的・社会的に重要な国家プロジェクト等の研究課題を、「研究ラボ」は将来の研究センター化を目指す重要な研究課題や政府等からの要請に基づく研究課題、研究所外との連携研究課題等を、領域や研究部門を問わずに集中的に実施する研究者の集合体です。

プロジェクトユニット

  • データフォトニクス・プロジェクトユニット

研究ラボ



エレクトロニクス・製造領域研究戦略部

連絡先:エレクトロニクス・製造領域研究戦略部 研究企画室

E-mail:rpd-eleman-ml*aist.go.jp(*を@に変更して送信下さい。)
TEL : 029-862-6592


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