川田工業株式会社【取締役社長 多田 勝彦】(以下「川田工業」という)、ゼネラルロボティックス株式会社【取締役社長 川田 忠裕】(GRX)および 独立行政法人 産業技術総合研究所【理事長 吉川 弘之】(以下「産総研」という)は、経済産業省と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)【理事長 牧野 力】(以下「NEDO」という)が推進する「人間協調・共存型ロボットシステム研究開発(HRP:Humanoid Robotics Project)」【プロジェクトリーダー 井上 博允 東京大学教授】(以下「HRP」という)において、川田工業、産総研、株式会社安川電機【取締役社長 中山 眞】(以下「安川電機」という)および清水建設株式会社【取締役社長 野村 哲也】(以下「清水建設」という)が共同で開発した「働く人間型ロボットHRP-2(以下「HRP-2」という)ハードウェア」と、産総研が開発した「HRP-2制御ソフトウェア」を、人間型ロボット研究開発用プラットフォームとして国内学術研究機関向け提供を開始します。
HRP-2ハードウェアは、川田工業がレンタルおよびメンテナンスを行います。現在のところ、大阪大学、東京大学、奈良先端科学技術大学院大学などと契約交渉を行っているところです。
一方、HRP-2制御ソフトウェアは、「人間型ロボットのソフトウェアの開発・販売・保守」を主な事業内容として、平成14年10月に設立され、平成14年11月に産総研ベンチャー企業に認定されている ゼネラルロボティックス株式会社 において、産総研が開発したソフトウェアを基にした実用化開発を行った上で、販売およびメンテナンスを行います。
HRP-2の提供は、単に「人間型ロボット研究開発用プラットフォームの事業化」という位置づけに留まらず、「国家プロジェクトの成果物による人間型ロボット研究開発の促進」という意味合いを持っております。このため、今後HRP-2を利用して開発された成果についても、基盤技術化あるいは事業化を実現していきたいと考えています。また、学術研究機関以外への提供や国内外での技術展示についても、今後検討していく計画です。
なお、本事業化に際しては、本格的な人間型ロボット技術開発の先駆者である本田技研工業株式会社【取締役社長 吉野 浩行】(以下「本田技研工業」という)が独自に開発した技術を、同社の特許権を実施することにより利用しています。
「HRP-2」の国内学術研究機関向け提供に関する詳細は、以下のとおりです。
|
【国内学術研究機関向け提供価格】
|
||
| ・HRP-2ハードウェア | レンタル価格(予定) | 3,800万円 / 5年間(税別) |
| メンテナンス価格(予定) | 400万円 / 年 (税別) | |
| ・HRP-2制御ソフトウェア | 販売価格(予定) | 400万円(税別) |
| メンテナンス価格(予定) | 60万円 / 年 (税別) | |
| 【HRP-2ハードウェア仕様・外観】 | ||
| ・身長 | 154 cm | |
| ・体重 | 58 kg(バッテリ含む) | |
| ・自由度 | 腰2軸を含む30自由度 | |
| ・ハンド把持力 | 2 kg / 片腕 | |
| ・可搬重量 | 6 kg / 両腕(手のひら位置での荷重) | |
| ・搭載コンピュータ | PC/AT互換機×2(運動系、視覚系) CPU; Intel Pentium III 1.26GHz |
|
| ・搭載センサ | 姿勢角検出センサ、CCDカメラ×3 ハンド6軸力センサ、足6軸力センサ |
|
![]() |
![]() |
![]() |
|
【HRP-2制御ソフトウェア仕様】
|
| ・平地を安定に歩行する2足歩行パターンの生成 |
| ・2足歩行安定化制御 |
| ・ユーザのプログラムをプラグインとして組み込めるシステムソフトウェア |
| ・各種センサ値の読出しおよび関節動作指令を行える入出力ライブラリ |
HRP-2の研究開発は、HRPの中で後期に実施した応用5分野のひとつである「屋外共同作業応用」を実現するための人間型ロボットとして、NEDOから財団法人 製造科学技術センター(MSTC)【理事長 菊池 功】への委託・産総研との共同研究により実施されました。
共同開発の分担は、川田工業が主担当として設計・製作を行い、産総研知能システム研究部門ヒューマノイド研究グループ 金子 健二 主任研究員らが全体仕様設計、安川電機が腕部仕様設計、清水建設が視覚部仕様設計を担当しました。
HRP-2は、HRP終了後も、経済産業省・NEDOが5カ年計画で推進する「基盤技術研究促進事業:実環境で働く人間型ロボットの基盤技術の研究開発」を受託した川田工業によって、産総研、川崎重工業株式会社【取締役社長 田崎雅元】とともに、更なる実用化研究のベースとして利用する計画となっています。なお、今後は、関連技術の共同研究開発も積極的に推進していきたいと考えています。
HRP-2の制御ソフトウェアは、産総研が東京大学 中村 仁彦 研究室と共同で開発した「人間型ロボットソフトウェアプラットフォームOpenHRP」の一部として開発されました。OpenHRPのシミュレータ部については、既に産総研が非商用利用を条件に外部に無償で提供しており、これまで国内外の多数の大学・研究所・企業に利用されてきています。
HRP-2の制御ソフトウェアの初期バージョンは、本田技研工業が製作した人間型ロボットHRP-1を対象として開発され、その後、川田工業が開発した脚モジュール(HRP-2L)、HRP-2プロトタイプ、HRP-2上で多くの改良が加えられ、現在に至っております。
なお、HRP-2の制御ソフトウェア開発の一部において、本田技研工業が独自に開発した技術を、同社の特許権を実施することにより利用しています。
今後は、前述の基盤技術研究促進事業において、産総研が更なる研究を実施する計画となっています。
ゼネラルロボティックス株式会社は、産総研が開発した「人間型ロボット制御ソフトウェア」のソフトウェアライセンス実施許諾を受けた上で実用化開発を行い、当該ソフトウェアを販売することを主目的に、産総研ベンチャー開発戦略研究センター【センター長 吉川 弘之】の支援を受けて平成14年10月8日に設立されました。また、平成14年11月8日に「産総研ベンチャー企業」の認定を受けて産総研ベンチャー支援の対象企業となりました。現在、産総研知能システム研究部門ヒューマノイド研究グループの 比留川 博久 研究グループ長が取締役として兼業、その他4名の産総研職員が一般兼業として携わっています。今後は、HRP-2以外の人間型ロボットの制御ソフトウェアの受託開発も積極的に行っていく予定です。また、利用研究機関が開発した技術の実用化も図っていきたいと考えております。
| 名称 | :ゼネラルロボティックス株式会社( General Robotix, Inc. ) |
| 資本金 | :1千万円 |
| 設立 | :平成14年10月8日 |
| 役員 | :社長 川田 忠裕 取締役 比留川 博久 取締役 五十棲 隆勝 監査役 甲斐 悦朗 |
| 出資比率 | :川田工業株式会社 44% その他個人 56% |
| 所在地 | :〒305-8568 茨城県つくば市梅園1-1-1 独立行政法人 産業技術総合研究所 中央第2事業所OSL内 |
| 営業品目 | :人間型ロボットの制御ソフトウェアの開発・販売・保守等 |
| ホームページ | :http://www.generalrobotix.com/ |
独立行政法人 産業技術総合研究所 広報部 報道室