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受賞

2017/04/21

平成29年度科学技術分野の文部科学大臣表彰を受賞

 平成29年度科学技術分野の文部科学大臣表彰(科学技術賞・若手科学者賞)の表彰式が4月19日に文部科学省にて、平成29年度科学技術分野の文部科学大臣表彰(創意工夫功労者賞)の伝達式が4月20日に産総研つくばセンターにて、行われました。
 この表彰は、科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者について、その功績を讃えることにより、科学技術に携わる者の意欲の向上を図り、もって我が国の科学技術水準の向上に寄与することを目的として行われています。

科学技術賞 理解増進部門

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知能システム研究部門 江渡 浩一郎 主任研究員
筑波大学       土井 裕人 様
 

「イノベーションを共創する市民参画型研究の普及啓発」

 東日本大震災および原発事故による科学技術への不信感増大を承け、科学者からの自主的な活動として科学の価値をわかりやすくアピールするとともに、一般市民も科学技術の研究・開発に参画できるイノベーションの場を構築するという必要性に基づいた「ニコニコ学会β」というプロジェクトとして展開した。
 「研究100連発」や「研究してみたマッドネス」等のインターネット放送に適した新しいコミュニケーションスタイルを確立し、インターネット生放送を活用して総計65万人以上の視聴者を獲得した。この活動により、新しい科学コミュニケーション活動に関心を持つ人々の結節点が生まれ、多数の研究者や市民が協働する場が形成された。学術界・産業界・市民の3者を科学技術という軸で有機的に結びつけたことで、共創型イノベーションの実現に寄与した。
 

若手科学者賞

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情報技術研究部門 Attrapadung Nuttapong 主任研究員
 

「復号条件を自由に指定可能な高度アクセス制御暗号の研究」

 クラウドやIoTなどの複雑な情報システムの普及に伴い、従来に比べて高機能なプライバシー保護技術が必要となってきている。特に、高度なアクセス制御機能が可能で効率的な暗号技術が要求される。
 高機能性と高効率性を併せ持つ次世代暗号方式「コンパクト属性ベース暗号」を世界で初めて提案した。この暗号技術をクラウドデータベースの暗号化に適用することで、安全かつきめ細かいアクセス制御が可能となる。このシステムの主な特徴として、データを暗号化する際に復号条件を自由に指定可能な点が挙げられる。
 本成果は、効率的な高機能暗号を提案するだけでなく、新たな設計方法論をも提示しており、暗号研究分野の発展にパラダイムシフトをもたらすものと期待される。
 

創意工夫功労者賞

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工学計測標準研究部門 植木 正明 主任研究員
 

「分銅の質量と体積の同時分量校正法の考案」

 異なる空気密度環境下で10 gから20 kgの範囲の分銅の高精度な質量比較を実現する4台の装置を開発した。これらは世界的にも類のない装置であり、以下の2つの特徴を持つ。

  1. 気密容器内に高安定な測定環境を設定し、分銅の質量比較を相対的に3×10-9以下の高度な精密さで実現
  2. 異なる空気密度下の比較結果から、分銅の質量と体積を同時に評価可能
    また、これらの装置を利用した当該範囲の分銅の質量と体積を同時に、高精度かつ短時間で測定する新たな分量校正手法を考案した。

以上の質量計測技術によって当所から供給される質量標準が、新医薬品や半導体などの高機能材料の開発、PM2.5などの環境汚染物質の分析・監視など、国内の幅広い産業分野の進歩に大きく貢献することが期待できる。

 

 

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