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お知らせ

2018/02/07

ラストマイル自動走行の実証評価(北谷町)に係る受容性評価の開始

国立研究開発法人 産業技術総合研究所【理事長 中鉢 良治】(以下「産総研」という)情報・人間工学領域 端末交通システム研究ラボ 加藤 晋 研究ラボ長、橋本 尚久 主任研究員らは、平成30年2月7日から沖縄県中頭郡北谷町(ちゃたんちょう)において「ラストマイル自動走行の実証評価」として、効率的な配車や予約、運行管理を行う管制システムを新たに遠隔型自動走行システムに付加した自動運転車両を用いた実証評価(受容性評価)を開始いたします。この受容性評価では、実運用に近い状況において2台の自動運転車両を運行し、遠隔型自動走行システムの利用方法と運用管理の簡便性、複数台運行時の安全性、移動手段としての有用性といった観点で、自動運転車両が利用者や事業者に受け入れられるかを評価します。

産総研は、経済産業省および国土交通省の平成29年度「高度な自動走行システムの社会実装に向けた研究開発・実証事業:専用空間における自動走行などを活用した端末交通システムの社会実装に向けた実証」を幹事機関として受託し、ヤマハ発動機株式会社、株式会社日立製作所、慶應義塾大学SFC研究所、豊田通商株式会社などと共に、研究開発と実証を進めています。

端末交通システムとは、基幹交通システム(鉄道やバスなど)と自宅や目的地との間、地域内といった短中距離を補完するラストマイルモビリティとも呼ばれる次世代の交通システムです。本事業では、公共的な利用を前提とし、地域の活性化などにつながる端末交通システムとして、自動走行技術を取り入れた運行管理システムなどの研究開発を行っています。また、研究開発された端末交通システムの社会実装に向けて、平成30年度に実際に端末交通システムが求められている地域の環境で実証評価を行うこととし、平成28年度に自治体や地域団体を公募し、選定地の一つとして沖縄県中頭郡北谷町の協力を得られることになりました。

北谷町では、実証環境の特徴から同町を観光地モデルと分類し、観光施設やホテル、商業施設、ビーチなどを海岸線に沿って横に結ぶ町所有の非公道を走路として歩行者などとの共存空間における自動走行を、遠隔監視・操作システムを搭載した車両を用いて社会実験を行っています。平成29年6月からは、小型電動カートを用いて、遠隔監視・操作技術と自動走行技術を組み合わせた遠隔型自動走行システムとなる端末交通システムの社会実装に向けた技術確認を進めてきました。

今回、本格的な実証評価として実運用に近い状況での社会受容性評価を開始します。これまでの遠隔型自動走行システムに、効率的な配車や予約、運行管理を行う管制システムを新たに付加し、2台の自動運転車両を予約情報に応じて単路部を含む走路において衝突することなく効率的に配車し運行する実証実験は全国に先駆けての開始となります。管制システムの導入により、遠隔監視・操縦者の負担を軽減し、少人数での遠隔監視・操縦体制で複数車両の運行を実現できるとの評価が得られれば、遠隔型自動走行システムの事業性を大きく高められるものと期待されます。

警察庁が平成29年6月に策定した「遠隔型自動運転システムの公道実証実験にかかる道路使用許可の申請に対する取り扱いの基準」に基づき、現段階では、遠隔操縦者と遠隔型自動運転車両が1対1となるシステムまでが公道での実証実験を行うことを許可されており、遠隔操縦者と遠隔型自動運転車両が1対複数となるシステムを用いた実証実験は、公道では行われていません。今回の北谷町での実証実験で用いる走路は公道ではなく本基準対象外となるため、遠隔操縦者と遠隔型自動運転車両が1対2となるシステムでの、公道における実証実験の実現に向けた技術実証も進める予定です。また、北谷町での受容性評価から得られる成果を基に、他の実証評価地域(福井県永平寺町、石川県輪島市)における公道での実証実験へと進めていく予定です。さらに、今回の利用者や事業者などの受容性の実証評価を進める中で見出された課題に対応するよう端末交通システムの改良を行うとともに、複数ルートでの効率的な運用などの技術実証を含め、移動サービスの事業性評価など、総合的な端末交通システムの社会実装に資する評価を行っていく予定です。

本実証評価を通じて端末交通システムの社会実装が加速され、高齢化が進む市街地の活性化に資する交通弱者への安心な交通手段の確保や、走路周辺の施設の利用による観光客の需要促進などが期待されます。

概要図

用語の説明

◆遠隔型自動走行システム
車両内にはドライバーは存在しないものの、車両外(遠隔)にドライバーに相当する者が存在し、その者の監視などに基づく自動走行システムのこと。[参照元へ戻る]
◆受容性評価
製品、サービス、新しい技術などがユーザーや社会に受け入れられるのかどうか(受容性)を評価すること。端末交通システムのように、新しい交通システムには利害関係者(ステークホルダー)が多く存在する。本事業では、利用者だけでなく、交通事業者や周辺住民、周辺施設関係者、自治体を含めた社会的な受容性の高い交通システムを目指しており、それらの評価を受け、システム改善などを進めていく予定である。[参照元へ戻る]
◆全国に先駆けての開始
遠隔型自動走行システムと管制システムを組み合わせて運行管理を行う複数台の車両を用いた端末交通システムの実証評価は、国内初の試みである。[参照元へ戻る]

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