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つくって学ぼう

光無線通信

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アンプキットで実験をする子供たちの写真

受信機

受信機の写真

懐中電灯からの光をセンサーで受け取り、音声信号に変換するための受信機を作ります。こちらも手間がかかりますが、送信機と比べるとハンダ付けの箇所も少なく簡単です。

必要なもの

  • フォトトランジスタ
    ここでは、例として東芝(株)製のTPS601Aを使用します。感度が高い反面、指向性が非常に強い(±10°)ので、慎重に受光方向を合わせる必要があります。同社のTPS615は感度はTPS601Aより劣りますが、広視野角のため、使いやすさはより優れています。
  • パワーアンプ:送信機と同じものを使用します。
  • バイアス抵抗(10kΩ)
  • 電解コンデンサ(10µF):直流成分をカットし、交流信号だけを取り出すために使用します。
  • イヤホン:100円ショップの両耳タイプのモノラルイヤホンを使用します。
  • イヤホンジャック
  • 9V電池:パワーアンプの電源とフォトトランジスタのバイアス電源を兼ねます。
  • 9V電池用スナップ
  • ユニバーサル基板
  • リード線
  • ケース

作り方

次の配線図を参考にしながら、順に配線していきます。

受信機の配線図
受信機の完成写真

完成すると、ケースの中身はこのようになります。ケース右側にはイヤホン用端子があります。また、フォトダイオードの位置にケースに穴が開けてあるのは、「光ファイバー通信」実験用です。

ユニバーサル基板の拡大写真

ユニバーサル基板上を拡大した写真です。パワーアンプ(黒い基板)、フォトダイオード(透明)、コンデンサ(黄緑色)、抵抗(水色)がそれぞれ取りつけられています。

もっと知りたい!

フォトトランジスタについて

ここでは、受光素子として安価で十分な出力電流を得られるフォトトランジスタを用いましたが、太陽電池やフォトダイオードを用いることもできます。また、ダーリントン型(2段トランジスタ)を用いればさらに1桁大きい電流出力が得られるので、後段のアンプが不要になるかもしれません。試してみてください。

パワーアンプについて

フォトトランジスタからの電流出力(交流成分)だけでは、イヤホンを鳴らすには電流が不足しますので、送信機同様ここでもパワーアンプを使用します。ゲインは200倍になるように部品を選び、音量はパワーアンプのボリュームで調節します。

イヤホンの代わりに、アンプ付きスピーカーやラジカセを使う場合はパワーアンプは不要です。また、クリスタルイヤホンを使ってもアンプなしでフォトダイオードからの信号が取り出せますが、音量が小さいのが難点です。