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お知らせ

2015/03/20

第4回 サイエンスカフェ in 鳥栖 開催報告

芝上氏写真平成27年3月13日(金)、鳥栖市立図書館(佐賀県鳥栖市)において、鳥栖市、佐賀県と共催して「産総研プレゼンツ・サイエンスカフェin鳥栖(第4回)」を開催しました。

今回はアンケートで要望があったミドリムシがテーマ。一般の方、中学校の生徒さん、先生、保護者など40名近い方々が参加されました。
話題提供者は、バイオメディカル研究部門 上級主任研究員の芝上基成さんで、ミドリムシからプラスチックを作成するという研究について、ミドリムシとはどのような生物なのか、どうしたらプラスチックが作れるのか、ミドリムシの利用の可能性などの話題を提供していただきました。
 
この日は、1匹のミドリムシが細胞分裂して鳥栖市の人口(7万2千人)にまで増殖するには何日かかる?といった親しみやすいクイズから始まり、続いて、ミドリムシの構造や、ミドリムシが実際に動き回る様子をとおして、ミドリムシが動物と植物の両方の性質をもつ大変興味深い生物であることが紹介されました。また、ミドリムシ入りのクッキーを試食し、ミドリムシが10億匹いるという緑色の液体を匂ってみました。匂いをかいだ参加者からは、腐った卵とか、温泉のような匂いだという感想があがりました。
 
続いて、芝上さんからミドリムシからプラスチックを作る研究について説明がありました。ミドリムシプラスチックは、ミドリムシが生産するパラミロンという物質を原料として作られます。パラミロンはミドリムシにとってエネルギーの保管倉庫、ラクダのコブのようなもので、芝上さんは、パラミロンを研究するためにあらゆる藻を試してミドリムシにたどり着いたそうです。
 
最後に、ミドリムシの利用方法について参加者と一緒に考えました。芝上さんは、ミドリムシは、今は食べ物に混ぜるのが主な使い方だが、その性質からいろいろな利用方法が考えられると言って、ミドリムシフィルム、ミドリムシナノファイバーなどを紹介し、ミドリムシは環境への負荷が少なく、短期間に増殖するので地方自治体にとって産業のタネになるのではと期待感を述べました。会場からも、飛行機の燃料、化粧品、色鉛筆などのいろいろなアイデアがあがりました。そして、この日の結論は、ミドリムシの利用は一つの出口に絞らず、昔鯨を丸ごと一頭活用したように、捨てることなく全て使おうというものでした。
 
芝上さんは、中学の生徒さんに「化学が決して得意ではなかった僕だけど、今こうしてバイオの研究に携わっているから不思議、みんなも自信を持って」とエールを送り、カフェを締めくくりました。
 
今後も、九州地域では引き続き産総研サイエンスカフェを開催していきます。皆さんのご参加をお待ちしています。
 



第4回サイエンスカフェ講演風景の写真

国立研究開発法人産業技術総合研究所