産総研トップへ

産総研:中国センター 2022年度なのセルロース工房講演会開催終了のご報告

講演会開催終了のご報告

2022年度なのセルロース工房講演会につきまして、2022年12月6日(火)無事に開催を終えることが出来ました。
ご来場いただきました皆様ならびに講演会開催のためにご協力頂きました皆様に厚く御礼申し上げます。

本講演会の講演動画を作成いたしましたので、一部講演の模様を動画にて公開させて頂きます。バナーをクリック頂きご視聴下さい。 当研究所では今後も「なのセルロース工房」を中心に、セルロースナノファイバー(CNF)の利活用促進に取り組んで参ります。今後ともよろしくお願いいたします。

講演会動画集のバナー

開催趣旨

 セルロースナノファイバー(CNF)は、軽量・高強度・低熱膨張性など様々な優れた特性を有しています。そのため、構造材料・高強度材料・電子材料・光学材料・透明材料として、自動車・建築材・タイヤ等のゴム製品・ディスプレイ等の電子デバイス・ボールペンなどの日用品等、様々な製品への利用が期待されています。また、植物から抽出可能な天然資源です。そのため、食品・化粧品等への利用も可能であり、広範囲な分野で利用されることが期待される新素材です。

 産業技術総合研究所中国センターでは、企業の皆様と一緒にセルロースナノファイバー(CNF)を使いこなすことを目標に、「なのセルロース工房」を設立運営しております。この度、「なのセルロース工房」での最新の取り組みと研究成果をご紹介するため、リアルにて講演会を開催する運びとなりました。CNFの利活用にご関心をお持ちの皆様のご来場をお待ちしております。

 なのセルロース工房の概要については、以下のWEBページにて公開しております。(https://www.aist.go.jp/chugoku/ja/ncs/

 また、中国センター機能化学研究部門セルロース材料グループでは、セルロースナノファイバーに関する様々な情報も発信しています。ぜひこちらのWEBページも1度ご覧下さい。(https://unit.aist.go.jp/ischem/ischem-clm/

 

開催概要

日時 令和4年12月6日(火)13:00開演(12:00受付開始)
場所 東広島市芸術文化ホール くらら 小ホール
〔広島県東広島市西条栄町7-19〕
参加費 講演会:無料
定員 100名 
*申し込み多数の場合は、ご希望に添えない場合がございます。予めご了承ください。
主催 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 機能化学研究部門

ご案内・プログラムのダウンロードはこちらから[PDF:95KB]
 PDFダウンロード 

 

本件に関するお問合せ先

「なのセルロース工房 講演会」事務局
(産業技術総合研究所 中国センター 産学官連携推進室)

電子メール:M-c-seminar-ml#aist.go.jp(#を@に変更して送信下さい)
電話:082-420-8245

 

▲ ページトップへ

[次第] (敬称略)

12:00 【受付開始】

13:00 【開会の挨拶】

 産業技術総合研究所 中国センター 所長  北本 大

13:05 【特別講演1】

植物材料と自動車

トヨタ車体株式会社 
新規事業開発部 植物材料開発室 室長  西村 拓也 様

 (プロフィール)
 2001年からアラコ株式会社、2004年からトヨタ車体株式会社に所属。一貫して植物材料の開発に従事。木材、ケナフ、ポリ乳酸といった素材を用いた材料開発を行い、多数自動車部品へ採用されている。最近では、セルロースナノファイバーを用いた材料開発も行っている。本講演では、植物を自動車向け工業材料として使うことによるうれしさや苦労について、具体例を交えながらお話します。
  

13:45 【講演1】

セルロースナノファイバーの魅力を引き出す評価技術」

岐阜大学
工学部 准教授  高井 千加 様

 (プロフィール)
 2007年博士(工学)取得後、民間企業、ポストドクター、出産・育児による退職、留学を経て、2021年岐阜大学工学部助教、2022年同准教授、現在に至ります。粉や分散体を対象として、構造制御・分散性制御や評価方法の確立を目指しています。お困りのことがありましたらお気軽にお声がけください!

14:05 【講演2】

「精密特性診断に基づくナノセルロース材料化の基盤技術開発
 ~セルロース材料グループにおける最近の取り組み~

産業技術総合研究所
機能化学研究部門 セルロース材料グループ 研究グループ長  榊原 圭太

   (プロフィール)
 2008年3月京都大学大学院農学研究科博士後期課程修了。博士(農学)。JSPS特別研究員PD、オーストリアUniversity of Natural Resources and Life Science、物質・材料研究機構 博士研究員を経て、2011年京都大学化学研究所助教。2020年4月より産業技術総合研究所主任研究員。2022年11月より研究グループ長。専門はセルロース化学、木材化学、高分子材料設計化学。これまで、高機能セルロース誘導体の合成、ナノセルロースの表面界面制御、高分子多孔質材料の開発、高分子表面による摩擦低減技術の開発、などに従事。2020年の入所以来は、ナノセルロース系材料の複合化技術の開発に従事するとともに、ナノセルロース等バイオ素材の利用範囲の拡大や、ヘミセルロース・リグニン等木質成分に着目した材料活用などを展開している。

14:35 【休憩・名刺交換会】

15:00 【特別講演2】

異分野/産学連携による濃厚ポリマーブラシの機能開拓

京都大学 化学研究所 教授  辻井 敬亘 様

 (プロフィール)
 1988年京都大学大学院博士後期課程・研究指導認定退学、1991年京都大学工学博士。1989年京都大学化学研究所助手、同助教授を経て、2008年より現職。2022年より京都大学研究連携基盤長。専門は高分子材料設計、特に革新機能表面「濃厚ポリマーブラシ」の科学と技術の確立に注力、現在、ソフト&レジリエントトライボロジーに関する産学連携コンソーシアムを牽引。

15:40 【講演3】

硫酸エステル化セルロースナノファイバー(S-CNF™)およびその用途開発

横河バイオフロンティア株式会社
技術部 技術部長  望月 誠 様

 (プロフィール)
 2007年3月 東京大学大学院工学系研究科化学生命工学専攻修了
 2007年4月 コニカミノルタ株式会社入社
 2018年9月 横河電機株式会社入社
 2021年1月 兼 横河バイオフロンティア株式会社 技術部長

 コニカミノルタでは蛍光ナノ粒子、フィルム材料、LED用封止材等の開発に従事。横河電機に入社後はバイオマス材料事業の立案および横河バイオフロンティアの会社設立に従事。横河バイオフロンティアでは、硫酸エステル化CNFの生産プロセス開発および用途開発に従事し現在に至る。

15:55 【講演4】

商社におけるセルロース繊維/ゴム複合材開発の取り組み

三洋貿易株式会社
ライフサイエンス事業部 マテリアルソリューション部 第1グループ   木村 有里子 様

 (プロフィール)
 大学院修了後、化学メーカー複数社にて研究開発に従事。2017年三洋貿易入社後、化学品のテクニカルサポート、法規制・特許調査を担当。所属するライフサイエンス事業部マテリアルソリューション部では「人々の生活と環境に、素材からイノベーションを!」をスローガンに、環境負荷低減素材や次世代高機能素材を利用した新しいビジネスモデルを追求。従来の商社機能を超えた事業開発に取り組む。

16:10 【講演5】

「CNFを用いた工業用ゴムホースの検討

大同ゴム株式会社
技術課 課長  静 康光 様

 (プロフィール)
 皆さんこんにちは。香川県丸亀市にある大同ゴム(株)の静と申します。 弊社では昭和23年の創業初期から、70年以上にわたりゴムホース特に工業用ゴムホースを、材料設計から一貫して製造・販売している会社です。弊社では、植物由来でプラスチックへの補強効果があるCNFをゴムホースに導入ができないか産総研様と共同研究を進めているところです。講演会ではどういった用途のゴムホースに導入を検討しているかについて説明させていただきます。

16:25 【講演6】

「溶液NMRを用いた不溶化合物の精密構造解析の取り組みと材料開発への展開

産業技術総合研究所
機能化学研究部門 セルロース材料グループ 研究員  齋藤 靖子

 (プロフィール)
 2015年 京都大学大学院農学研究科博士後期課程修了 博士(農学)、国立研究開発法人産業技術総合研究所テーマ型任期付き職員、同特別研究員を経て、2019年より現職。専門はセルロース化学で、セルロース素材の化学修飾による機能化に取り組むほか、その過程で習得したNMR分析技術を種々の有機材料に展開している。

16:45 【閉会のあいさつ】

産業技術総合研究所 機能化学研究部門 部門長  新納 弘之 

16:50 【名刺交換会】

17:15 【解散】

 

▲ ページトップへ

国立研究開発法人産業技術総合研究所