つくって学ぼう
監修:下村正樹
ちがう色の絵の具をまぜると、もとの絵の具とちがった色になることは知っていますね。それとは反対に、まじった色を分ける実験をしてみましょう。絵の具をまぜるのはかんたんにできますが、まじってしまったものをどうやってわければよいのでしょう?ボールみたいに手でつかめるものなら、2つの色のボールがまじってしまっても、がんばれば手で分けることはできます。では、絵の具みたいなものはどうしたらよいのでしょう?
ここでは、水性サインペンを使って実験しましょう。水性サインペンのインクには水にとける色のついた色素というものがはいっています。水性サインペンのインクに何色の色素がはいっているのかを、紙と水を使って調べてみます。
色素みたいに小さなもの(分子)を分けるために、いろんなところで使われているクロマトグラフィーという方法があります。その原理を使って色を分ける実験をしてみましょう。
紙はコーヒーのフィルターペーパーを使います。紙を使うのでペーパー(紙)クロマトグラフィーといいます。水性サインペンを何本か用意しましょう。ここでは、水をいれるのにコップ、紙をはさんでおくのにわりばしを使って実験をしますが、おうちにあるものを工夫して使ってみましょう。
注意:油性マーカーや、水性顔料を使ったペンでは、この実験はできません。
フィルターペーパーを細長くきります。幅は5mmから1cmぐらい、長さは15cmぐらいにしてみましょう。
まずフィルターペーパーのくっついている(接合)部分を切りましょう。左の写真のように①から②に向かって、切り口が直角になるようにまっすぐ切ります。