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産総研:柏センター ニュース お知らせ

2023/02/08

【HARC】社会実装に向けた技術シーズ紹介② 触覚・指動作検出スマートグローブ

IoTシステムの最先端技術展「MEMS SENSING& NETWORK SYSTEM 2023」が2023年2月1日~3日、東京ビッグサイトで開催され、産業技術総合研究所(産総研)人間拡張研究センターも出展し、社会実装に向けた技術シーズの情報を一般に公開しました。

「触る強さもわかるようになりました」と説明するのは、金澤周介主任研究員(人間拡張研究センター スマートセンシング研究チーム)。

スマートグローブを装着した金澤周介主任研究員
金澤周介主任研究員  (撮影時のみマスクを外しています)



指の各関節にフレキシブルなひずみセンサを配置し、指の細かな動きを分析できるスマートグローブがさらに進化しました。
指先の腹にパッチ型の圧力センサが加わったことで、掴む、押すなどの動作において、どういう指の形で、どういう強さで触ったかがわかるようになりました。


パッチ型圧力センサ

圧力センサは一点だけでなく、黒いドットひとつひとつが圧力センサになっていて、1mmピッチで圧力を計測することができます。
「ヒトの皮膚も痛覚という触覚が1ミリ、2ミリのピッチで並んでいて、どこを触ったかがわかるようになっていますが、それに近いセンシングができるようになりました」と金澤さん。

細かくデータを取れるようになり、触っている様子が分布でわかります。


モニターで可視化された圧力センサのデータ
指の動きのトラッキング(左)、指腹への圧力(右)を同時にセンシング


デジタル化することで、細かい指の動き、形、触る強さなどが可視化され、データとして記録ができるため、多様な分野での技術トレーニングに応用ができそうです。
メタバース等におけるヒューマンインタフェースデバイスとしての活用に期待です。



 
2023/2/2取材
 
国立研究開発法人産業技術総合研究所