つくって学ぼう
2020年11月掲載
監修:渡部 司
皆さんは「潜水艦」って知ってますか?海の中に潜って進む船です。深い海の底を調査したり、他の国にバレないようにスパイ活動しちゃったりする船ですね。
どうして潜水艦は、深く潜ったり浮いてきたりを自由にできるんでしょう?
その秘密は浮輪の大きさでした!大きな浮輪は浮く力が大きいので重い人が使っても大丈夫ですが、小さい浮き輪を大きな人が使うと沈んでしまいます。
潜水艦が浮いたり沈んだりするのは、中の空気の量を変えて、浮く力を調節してるからです。
作り方は簡単です。
お魚の頭が下向きで縦になる方法
お魚のお醤油いれのフタを外して、そのかわりに重りをとりつけます(タレビンの大きさで重りの量が変わります)。
重りの種類によって、どうやったらうまくつけられるか考えながらやろう。
金属ナット(M5サイズ)だと、フタをつけるところにネジこむだけでできます(かたかったら、おとなの人にやってもらいましょう)。
フタはつけないので、くちから水が入ったり出たりします。
縦になるお魚は、もうこれで完成です。
お魚が、ペットボトルの中で沈んだり浮いたりしやすいように、おなかの空気の量を調整しましょう。
ペットボトルとはべつに、水の入った容器を用意して、重りをつけた魚を浮かべてみます。このときに沈んでしまったら、重りをつけすぎなので少し減らします。プカプカ浮かび過ぎの場合は、おなかに水をいれて調整します。お魚の穴(縦向きのは口の穴、横向きのはおなかにあけた穴)を水の中につけて、お魚がちょっと凹むようにヒコヒコします。そうすると、穴からお魚のなかに水が入ってきます。手をはなしたときに、お魚が水面にちょっと出るくらいになるまで、おなかの水と空気の量を調整しましょう。
★「お魚の頭が下向きで縦になる方法」では尾っぽが少し水面から出るくらい
★「お魚が水平(横向き)になる方法」では背びれが少し水面から出るくらい
ペットボトルにいっぱいまで水を入れます。
重りをつけて、おなかの水の量を調整したお魚をペットボトルにいれます。
(もしも、お魚が沈んでしまったら重すぎなので、ペットボトルから出して、おなかの水入れをやりなおします。)
お魚を入れたペットボトルにしっかりをフタをつけましょう。
つくったペットボトルを両手で持って、ギューっと押してみよう。
あれっ? お魚が沈んでいった!
押してる力を緩めてみよう。
今度はお魚が浮いてきた!
押す力をうまく調節すると、まんなかへんで浮かばせることもできるよ。
何回か遊んでるうちに、お魚が浮いてこなくなっちゃったら、おなかに水がたまっちゃってるから、ペットボトルから出しておなかの水をぬいてあげよう。
潜水艦が浮いたり潜ったりするのは、中の空気を大きくしたり小さくしたりして、浮く力を変えてるからだったよね。
実は、このペットボトルの中のお魚にも同じことが起こってるんだ!
この不思議を起こすのは、水と空気の特性のちがい。
ペットボトルを二つ用意して、片方には水をいっぱい入れて、片方には何も入れないで、きつくフタをしよう。水を入れたペットボトルを押してみるととても硬いのに、空気だけしか入ってないペットボトルはちょっと凹む。
力がくわわったとき、水は大きさが変わらないけど、空気は小さくなるんだ!
さっきつくったペットボトルをギュッと押したとき、水は大きさが変わらないけど、お魚のおなかに入ってる空気は小さくなるんで、 お魚にあけた穴から水が入り込んで、浮輪が小さくなったのと同じことになるんだ。
浮輪が小さくなって浮いていられなくなったお魚は沈んでいくんだ。
ペットボトルを押してた力を緩めると、押されて縮んでた魚の中の空気がふくらんで、入ってきてた水を穴から押し出す。 もとどおりに浮輪が大きくなったお魚は浮いてくるというわけ。
どこにでもある空気と水、だけどこんな不思議を持っているんだね!!