あなたの利き目は右左どちら?
利き手、利き足は知っていても、実は利き目ってあまり意識したことないかもしれません。
さわやかちば県民プラザが主催する「ちば子ども大学」に産総研も協力機関として、毎年、柏センターで講座を開催しています。
酷暑となった8月21日、千葉県内の小学4年生から中学2年生までの総勢30名が来所し、講義と実験を体験しました。
講師を担当したのは、人間社会拡張研究部門拡張介入オペレーション研究グループの須藤大輔さん。
子どもも、スマートフォンやパソコンなどのデジタルデバイスに触れる機会が多くなり、視機能「見る力」の低下が課題に上がるようになりました。
視機能は運動機能への影響も大きいため、子どもの運動機能低下の起因になっていると言います。
須藤さんは、現状を把握し、その予防策や改善策の研究に取り組んでいます。
視機能がよくなると、学習やスポーツだけでなく、日常生活における様々な活動が楽しくなります。
今回の講座では、同席いただいた保護者の皆さんとも一緒に考える時間を共有することができました。
目を動かすための筋肉は何個ある?
日常生活において意識して目を動かすことはあまり無いかもしれませんが、実は常に上下左右と目を動かしながら生活しています。
先ずは、「目」に意識を向けるところからスタートしました。
「目を動かすための筋肉は何個あるでしょうか」
須藤さんが質問します。
正解率は半分くらい。(答えは片目で6個ずつ)
人がいろいろな動作をする時、目には大きな役割があります。
なぜなら、人は情報の8割以上を「目」から得ているからです。
運動をする時、「目」を上手に使えているかどうかで、結果が変わってきます。
体力測定に挑戦!
目をちゃんと使えているかな。
体力測定に挑戦してもらいました。
事後アンケートでは、「簡単な計測で、自分の体のことを知ることができて楽しかった」という意見が多かったです。
また、ビジョントレーニングのシステムを使って、眼と手の協応動作を計測しました。
トップアスリートのトレーニングにも使用しているシステムだそうです。
この日の参加者で1番速かった方は、23.43秒。
なかなかの好成績ですね。
体力測定からわかったあなたのタイプは?
体力想定の結果から、タカ、チータ、ライオン、ドラゴンの4つのタイプに評価分けされた認定証が手渡されました。
どのタイプだったのかな?
皆さん、自分の得意なこと、苦手なことがわかり、発見があったようです。
アンケートでは、「自分の能力向上についてよく考えられた」「目と手を鍛えたい」などの回答があり、開催側も手ごたえを感じることができました。
さて、あなたの利き目はどちらでしょう。
日ごろ、左右どちらの目をよく使っているのか調べる方法はとても簡単。
須藤さんの説明を聞きながら、皆さん自分の利き目を調べていました。
自分の体のことでも、知らないことが多い。
「自分のことがわかってよかった」という意見が多かったです。
この日も柏センターのパロは大人気。
計測の順番を待つ間、パロとたくさん触れあっていただきました。

須藤大輔さんコメント
今回は、子どもたちの「見る力」に注目し、楽しく体を動かしながら体と眼の関係を学び、自分の体について理解を深めてもらおうと講義と測定会を行いました。
外遊びの機会が減る中で、視覚と運動の関係を知ることはとても大切です。
当日はゲーム感覚で眼と手の協調性テストや「子どもロコモチェック」を行ってもらいました。
実際に体を動かしながら、バランスや柔軟性、反応時間など普段何気なく使っている機能の重要性を知ってもらえたと思います。
また、たくさん質問もいただき、楽しく講座を進めることができました。
このような機会を今後のスポーツ活動や学校生活に繋げてもらえると嬉しいです。
今後は、このような活動を通じて、成長段階に応じた運動発達や視覚トレーニングの在り方を考えていきたいと思います。
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