つくって学ぼう
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光には波の性質があります。
波の山と山の間隔を波長とよんでいます。色のちがう光は波長がちがっているのです。回折格子で光が分かれるのは、波長がちがうと別の方向へ光が進むからです。
どうして、波長がちがうと進む方向がちがうのでしょうか?
図を見てください。回折格子には細かいみぞが平行にきざんであり、みぞのないところだけ光が通り抜けます。
隣の光と比べて、ちょうど波長の長さだけずれる光を考えると、波の山と山が重なっています。全部の光がこのように強め合って、図の赤い光のように隣の光と波長分ずれるような方向にだけ光が進みます。
ところが紫の光は波長がちがうので、赤の光と同じ方向では波長分ずれていないことになります。多くの光がお互いに打ち消しあうので、その方向には進みません。紫の光の波長分だけずれるような、別の方向に進むのです。
図に示すように、みぞの間隔をd、波長をλ、光の方向のずれをθとすると、λ=d・sinθとなります。
この式を使うと、光の波長と進む方向の関係がわかります。
写真は分光器のなかに、そこに見える光の波長がわかるような紙をはったものです。これを使うと、分けた光の大体の波長がわかります。(箱のふたをセロファンテープで閉じないで、すきまをあけて光が分光器のなかに少し入るようにして、虹と目盛りが両方見えるようにして観察します。)