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化学物質の名刑事!?

犯人をつきとめろ!

環境ホルモンの正体は・・・?

 「ホルモン」は、脳下垂体、甲状腺、副腎などの内分泌器官で作られ、血液によって運ばれ、ある決まった器官(標的器官)に情報を伝達する化学物質。

 人間の体には、体内のホルモン量のバランスを保つシステムが組み込まれています。

 ところが、そのバランスを崩してしまう化学物質があるのです。それが「環境ホルモン」と呼ばれる人工的な化学物質。

 環境ホルモンは内分泌系器官の細胞にある、レセプター(受容体)と呼ばれる分子に結合、その細胞の働きを狂わせます。その結果、人体に深刻な障害をもたらすのです。

 世界保健機関(WHO)は、67種類の物質が環境ホルモンとして働く可能性があるとしていますが、確かな証拠はほとんどつかめていないのが現状です。

環境ホルモンの人体への作用メカニズムの図

1センチ角の中のミラクルワールド

 現在世の中に出回っている8万種類とも言われる化学物質は、「環境ホルモン」という観点からは調べられていません。日常生活には多くの化学物質が入り込んでいるので、体内の複数の環境ホルモンが複合的に作用している可能性もあります。

 人工的化学物質を環境ホルモンという観点で評価するために、産業技術総合研究所(産総研)が、埼玉がんセンター、東京大学医学部、(株)サイメディアと共同で研究開発したのが、「環境ホルモンチップ」です。

 およそ1センチメートル角のチップの上に環境ホルモン検出用のDNA断片を固定して、環境ホルモンチップを作成。化学物質にさらした細胞から取り出した遺伝子を、チップの遺伝子と反応させ、遺伝子の働き(発現量)の変化をデータ化。その結果から、細胞に及ぼす化学物質の影響を調べます。

 つまり、たった1センチメートル角の環境ホルモンチップの中に、化学物質の正体を突き止める驚異的な情報が詰め込まれているというわけです。

図:環境ホルモンチップを用いた環境ホルモン検出法

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