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テクノロジー界のゴッドハンド!?

日本文化との関係!?

マイクロマニピュレータ

 生物は大きくなる方向へ進化するようで、6千5百万年前に滅亡した恐竜は、なんと20~30メートルなんていうのもいたようです。一方技術は小さくなる方へ進化するようで、先端技術の世界ではnm(ナノメートル)という単位が当たり前のようになってきています。ナノメートルというのは1メートルの10億分の1、ということは1ミリの百万分の1ということになります。

 特に工学分野、医療分野、生物分野では扱うものが小さくなってきており、その小さいもの(微少対象物)の操作、加工、組み立てといった細かい作業(微細作業)が求められているのです。でもそんな微細な操作を人間の手で行うことは不可能です。なにしろ目に見えないくらい小さな世界のことなのですから。

 では、どうしたらいいのでしょうか? マンガや映画のように人間が小さくなって作業をすることが出来ればいいのですが、そんなことはそれこそマンガや映画の世界での話。人間が小さくなれないのであれば、人間と同じような機能を持った、小さな小さな動きの出来る手を作ればなんとかなりそうです。そこで開発されたのが「マイクロマニピュレータ」。マニピュレータというのは、“あやつる人”とか“操縦者”といった意味で、自動車工場などで組み立て作業を行っている工業用ロボットにも、このマニピュレータが使われています。

マイクロマニピュレータの図

 と、簡単に書きましたが、微細の世界では自動車の組み立てロボットのようにはいきません。なにしろ通常環境(マクロ環境)と微細環境(マイクロ環境)とでは、支配する物理法則が大きく異なるのです。一般の認識では、物理法則が通常の世界と微細な世界で違うなんて、なんだか納得出来ないですよね。でも実際にそうなんです。ですから、普通のサイズのマニピュレータをただ小さくすればいいということではないのです。それに、ある程度の大きさがなければ実現出来ない技術もあります。

 とにかく、いろいろなハードルを越えて実現したマイクロマニピュレータ。顕微鏡下の世界で作業を行うなんて、まさにテクノロジー界のゴッドハンド(神の手)と言えそうですね。


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