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シックハウスを”光”が救う?

あらゆる環境を浄化!?

二酸化チタンとアパタイトをドッキング

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二酸化チタンにアパタイトを被覆することにより、昼も夜も環境浄化を行う

 光(紫外線)が当たると、それ自体は変化しないのに、有害物質を分解する不思議な力を生み出す二酸化チタン。

 二酸化チタンはセラミックスの一種で、食品添加物としても認められている安全で無害な物質です。チーズやホワイトチョコレートなどを白く着色したり、化粧品、歯磨き粉などにも使われています。

 ただ、活性炭のように有害物質や細菌などを多量に吸着する力はなく、表面に接触してきた物質しか分解できません。

 そのマイナス面を補うために、産総研では人の歯や骨にも含まれているアパタイトというセラミックスを被覆。アパタイトは大量の有害物質や細菌を吸着する力があるので、二酸化チタンとミックスすることで環境浄化材料としての機能が飛躍的に高度化したのです。

 その特徴として、光が当たらない時は有害物質や細菌を強力に吸着し、光が当たればそれらを分解する。活性炭は飽和したら効果はなくなりますが、吸着、分解をくり返すアパタイト被覆二酸化チタンは半永久的に使える。塗料や繊維、有機材料との複合化もできる、などが挙げられます。

 光触媒は有害物質を分解するだけでなく、付着した汚れを取る、においを取るなど幅広い効果があります。アパタイト被覆二酸化チタンの開発により、その応用範囲はさらに広がりを見せています。

写真:アパタイト被覆二酸化チタン塗料を塗布した看板(30日暴露)

アパタイト被覆二酸化チタン塗料を塗布した看板(30日暴露)。
塗布した左側は著しく汚れが少ない。

写真:歩道橋の中央部にアパタイト被覆二酸化チタン塗料を塗布。

歩道橋の中央部にアパタイト被覆二酸化チタン塗料を塗布。優れた防染効果が分かる。


床上80センチの汚染ゾーン

 赤ちゃんがはいはいしたり、よちよち歩きするのをパパとママは笑顔で見ています。でも室内のホルムアルデヒド濃度が一番高いのは床上約80センチ。子どもの目線ぐらいだと知ったら、両親の笑顔は凍り付いてしまうかも?

 産総研では、光触媒で有害な環境を清浄、清潔にする「環境浄化」の実用化を目指しています。その対象は大気、空気、細菌やカビ、水、洗浄・漂白・減菌と多岐にわたります。

 近年、大都市では車から排出される窒素酸化物や浮遊粒子物質による大気汚染が深刻になっています。そこで二酸化チタンを組み込んだタイルやセメント建材を使って窒素酸化物を除去する実地試験が、すでに各地で行われています。

 産総研では、公園の歩道などに敷かれている透水性ブロックや多孔質コンクリートに注目。アパタイト被覆二酸化チタンを塗布することで、窒素酸化物除去の高い効果を上げています。これでママも安心して赤ちゃんを公園に連れていけますね。

 屋外ではビルの外壁などが汚れやすいもの。アパタイト被覆二酸化チタンは油汚れを吸着、分解し、その汚れを雨で流しやすくするため、外壁に塗布すると優れた防染効果を見せます。光触媒は街もきれいにしてくれるのです。

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