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ゴミ戦争勃発!?

わずかでも強い毒性!

ゴミを作る?

写真:研究室のようす

研究室のようす

 ダイオキシン類の大半はゴミ焼却場で発生します。ですから、ダイオキシン類発生の秘密を探るには、ゴミそのものと、焼却場の仕組みをよく知る必要があります。

 ゴミと一言で言ってもその中にはありとあらゆるものが含まれています。紙を始めとして、生ゴミ、木などいろいろです。生ゴミ一つとっても、野菜もあれば肉もあれば魚もあれば…。

 そこで産総研では、そのゴミの代表的な内容物に合わせて、“模擬ゴミ”をまず作り出しました。いわばゴミのレプリカです。

 研究のためにゴミを作るなんて驚きですが、この模擬ゴミが私たちの暮らしから出るゴミと違っていたらダイオキシン類発生のメカニズムは解明出来ないわけですから、とても重要な仕事なのです。


作ったゴミを燃やす

ゴミ袋の写真

 さて、模擬ゴミが出来たら、それを使っていろいろな実験を行うわけです。焼却場の仕組みを模した実験装置でその模擬ゴミを燃やし、ダイオキシン類の発生のようすを調べます。

 特に、ゴミに混ざった有機塩素系物質がダイオキシン類発生に大きく関わっていると考えられているので、その影響の測定を客観的に評価するための研究は欠かせません。

 それでは、その実験から得られた成果の一部をご紹介いたしましょう。

 まず、塩化ビニールなどの有機系塩素が混ざったゴミと、食塩などの無機系塩素が混ざったゴミを作り、それぞれを燃やします。そして、それぞれからどのような物質が発生するかを比べます。さらにゴミを燃やす温度を変え、同じようにゴミから発生する物質を調べます。

 つまり、ダイオキシン類発生の原因と見られる塩素系物質の種類と、燃やすときの温度の変化が、ダイオキシン類発生にどう関係しているのかを調べたのです。

 その結果、ゴミがよく燃える状況を作りだした場合には、塩素の種類が違っても発生するダイオキシン類の量はあまり変わりませんでした。一方、塩素の量を変えると、ダイオキシン類の発生量もそれに伴い変化したのです。つまり、塩素の種類ではなくその量が問題であることが、実験によって立証されたのです。

 ところで、今まで燃やす温度が低いとダイオキシン類が出来やすいと考えられていました。逆に言えば、燃焼温度が高ければ安全と考えられていたわけです。しかしこの実験の結果、燃焼温度は高ければよいというわけではなく、ゴミ焼却炉の一次燃焼部(廃棄物をガス化して燃焼する部分)の適切な温度設定が重要であることも分かってきたのです。

 このように、ダイオキシン類のナゾは少しずつ明らかになってきました。

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