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燃える氷が人類を救う!?

燃える氷の正体とは・・・

メタンハイドレート

 西暦2???年。地球上の石油は残りドラム缶1本、天然ガスはボンベ1本、そして石炭は使いきり…。

 地球の大気には化石燃料から発生した二酸化炭素が充満し、温暖化により陸地はかつての70%…。

 「そんなのはずっと先のこと」なんて、もう言ってられません。

 例えば石油は今と同じような使い方を続ければ、あと30年たらずで足りなくなると言われています。石油は発電だけではなく、乗り物の燃料や石油化学製品にも利用されているわけですから、もし無くなってしまったら暮らしそのものがまったく変わってしまいます。

 だからこそ必要なのが、石油や石炭に代わる次世代エネルギーなのです。

 現在、世界中でいろいろな次世代エネルギーが研究されていますが、その中でも特に注目されているのが、「燃える氷」メタンハイドレートなのです。

図1

海の底はエネルギーの宝庫

図2

 水の分子によって作られる、ガスの分子を包みこんだカゴのような結晶構造を、「ハイドレート」と言います。

 ハイドレートは水でも氷でも水蒸気でもない4番目の水の状態で、見た目は氷にそっくり。

 そのハイドレートの中によく燃えるメタンの分子が閉じこめられたものが、「メタンハイドレート」。

 水がハイドレート化するための条件は低い気温と高い圧力。その条件が自然界の中で成立するのが深い海の底というわけです。

 たとえば4度近い水温であれば500メートル以上に相当する圧力が必要ですし、10度程度の水温であれば1000メートル以上に相当する圧力が必要になります。つまり温度が高ければそれだけ高い圧力が必要になるのです。そしてこのような条件は、深海では特別なものではないのです。

 海の底にはプランクトンの死骸などが堆積し、やがて発酵してメタンガスを発生させます。ハイドレートはそのメタンガスの分子を包みこむ形で形成されるのです。つまり、今この瞬間にもメタンハイドレートは増え続けているのです。

 見た目は氷そっくりな「燃える氷」メタンハイドレートが静かに眠る海の底は、まさにエネルギーの宝庫だと言えます。

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国立研究開発法人産業技術総合研究所