つくって学ぼう
人間の脳は、見えてる部分から隠れたところを想像して、映像を完成させることを自然にやっています。 たとえば、下の絵では木の奥に何かが見えます。何が見えるでしょうか。
木をどかさなくても、木の奥に散歩をしている人が見えましたか?
この能力を利用して、1枚の絵にスリットを重ねることで動くように見せるのがスリットアニメ(スキャニメーションともいいます)です。
この工作では、もとになる絵と、それに合わせるスリットフィルムの原稿ファイルを用意しました。
くるくる回すと、絵が動く「スリットアニメ・ペン立て」を作ってみましょう!
自分でオリジナルアニメを作りたいひとのために、(難しいけど)作り方と注意点も最後に載せておきますね。
プリントした台紙から型紙をていねいに切り抜いて、説明をよく見ながら、じっくり作ってみましょう!
スムーズに動くようにするためには、正確に切り抜いて、動きを確かめながら正確に貼りつけることが大切です。
切れ目を入れるときカッターで指を切らないように!
切れ目が入ったらはさみで切れるよ。切り離せたらカップのふちのほうを使います。
★小さい子は、おとなにやってもらおう♪
テープで貼りつけるとき、つつに貼りつかないように注意!つつとフィルムはべつべつに回るようにします。
上と下のプラカップのふちをもって、ゆっくり回してみよう。絵が動くよ。
左右の手で、内側のコップ(上のふち)と外側のコップ(下のふち)を持って、外側のコップだけをゆっくりと回してみましょう。
最初のアニメーションみたいにうまく動いたかな?逆に回しちゃうと、動きが逆回しになっちゃうよ。
今回ダウンロード用に用意したランニングガールのスリットアニメは、4コマの動画が繰り返して動くように1枚の絵にまとめたものです。
キャラクターを黒ぬりのシルエットにしてるのは、たとえば右手と左手、右足と左足の動きを、1つの絵にできるので、4コマで8コマ分の動きを作れるからです。
スリットは、3mm幅の黒線が、1mmずつ空けて並んでいるので、透明のところだけ下の画像が見えます。 人間の目と脳は、見えてるところから見えない部分まで想像してくれるので、なんとなく下の絵がわかります。
スリットが1mmずれるごとに別の絵が見えるように、下の絵を並べます。作るのはとても難しいですが、簡単に言っちゃうと、このスリットを使うには、4コマで繰り返す絵(4枚)を用意して、1mmの細い縦割りにして並べ直していきます。
1コマ目は、1mmごとに縦割りした1番目・5番目・9番目・・・、
2コマ目を使うのは、2番目・6番目・10番目・・・、
3コマ目を使うのは、3番目・7番目・12番目・・・、
4コマ目を使うのは4番目・8番目・13番目・・・、
という感じで組み合わせると、スリットごしに動いて見える絵ができます。これはパソコンで作りましたが、
パソコンがないと絶対できないわけじゃありません。
試しにやってみたい場合は、1mmの方眼紙を使うと良いと思います。根気強く(慎重に)方眼紙の1mmマスを塗りつぶしていけばいいんです!
なるべく単純な絵(4コマ目の次が1コマ目にもどることが大切)を4枚の方眼紙に描いて、それを見ながら、新しい方眼紙に、
さっき説明したように、4コマ分の絵を1枚に割り当てていくんです。
五角形がくるくる回るアニメーションで例を作ってみました。(ごめんなさい。この図はパソコンで作ってます。)
ペン立て工作の台紙にあわせたサイズで作ったので、だいぶスペースが余ってます。
小さくて見にくいと思うので、画像をクリックして大きな画像を表示するか、PDFをダウンロードして見てください。(PDFをダウンロードする【PDF:111KB】)
この図を、スリットに重ねて、スリットをずらしてみましょう。