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つくって学ぼう

手作り温度計にチャレンジ ~ガラス製温度計の目盛りを作ろう!!~

監修:丹波 純

手作り温度計の写真

はじめに

ガラス製温度計は、ガラス管の中に入っている赤い液体の体積が、温度により膨張したり収縮したりして液柱の長さが変化することを利用しています。温度が上がると灯油の体積が膨張するために液柱は長くなります。温度が下がると液体の体積は収縮するために液柱が短くなります。このため、温度が高いか低いかは、液柱の長さ(液面の位置)を調べるとわかります。「何℃か?」を知るには温度目盛が必要です。

※ 赤い液体は、色をつけた灯油です。

温度目盛を作ろう

準備するもの

  • 目盛の付いていないガラス製温度計(温度計メーカーから購入したもの。長さ20cmくらい。)
  • 角材(20mm×2mm×220mm)
  • エポキシ系接着剤(ガラスと木を接着します。)
  • かき氷
  • 油性サインペン(細字)
  • 恒温槽(50℃で一定にできる水槽)
  • 定規
角材に温度計を接着させる様子

角材に目盛の付いていないガラス製温度計を接着。エポキシ系接着剤を使い、完全に乾くまで待ちます。(角材に、あらかじめラッカーで色を塗っておくと、きれいな温度計が仕上がります。また、目盛を書くときにも、にじまずにきれいに仕上がります。)

かき氷の中に入れた温度計の様子

水と氷が共存するときの温度は 0℃です。かき氷の中に5分以上温度計を入れて、そのときの赤い液体の液面の位置にしるしをつけます。

恒温槽の中に入れた温度計の様子
温度計にしるしをつける様子

50℃にセットされた恒温槽の中に温度計を2分以上入れ、そのときの赤い液体の液面の位置にしるしをつけます。

温度計に定規をあてて測る様子

0℃と50℃のしるしの間の長さを測ります。(写真の例では、9cmでした。)

目盛カードの図

目盛カードを作ります。左の図を印刷します。

次にこの図の長さが、ちょうど温度計の0℃から50℃の間の長さになるように、倍率を計算して拡大コピーまたは縮小コピーします。(写真の例では、0~50℃が9cmの目盛カードを作りました。)

0℃から50℃の間の長さが目盛カードにぴったり合う様子
目盛をつける様子

目盛カードを使って温度計に目盛をつけます。

ストローを輪ゴムで束ねた画像

手作り温度計の出来上がり!!

確かめてみよう

市販の温度計(ガラス製体温計やデジタル式温度計)を用意する。
ビーカーやコップに水を入れ、自分で作った温度計と市販の温度計を入れる。
同じ温度を指すかな?

お風呂のお湯の温度も同時に測ってみよう。

水の入ったビーカーに作った温度計と市販の温度計を入れる様子

考えてみよう

  • なぜ灯油がいいんだろう。
  • 温度の正確な基準はどこが作っているんだろう。
  • 温度計に似たものは? 体温計! でも体温計は灯油ではない。水銀だ。どうしてだろう。