Vol.7 No.3 2014
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研究論文:内部熱交換式蒸留塔(HIDiC)の技術開発(片岡ほか)−173−Synthesiology Vol.7 No.3(2014)強いトレイとして塔外から自由に開閉ができる自社開発のチェンジトレイ16段(8理想段)を搭載した。このリフトトレイ型チェンジトレイは可動板と固定板でセットになったリフトトレイを中央円盤部分と周囲環状部分の2パートにカットして、中央円盤部を塔外部から上下に開閉可能にしたものである。(後述の図18左)。第2塔であるHIDiC塔は標準型HIDiCと兼用することにした。モロミ塔塔頂圧および濃縮部塔頂圧を760 mmHg一定にして、回収部塔頂コンデンサに付設した水封式真空ポンプにより回収部塔頂圧を徐々に低下させていき、345.5 mmHgにした場合の試運転結果を図15に示す。CF-HIDiCシステムの場合、モロミ塔の缶出液の廃熱が利用できるので原料予熱の加熱負荷も必要としていない。この時の第1塔のモロミ塔の塔底への0.4 MPa生水蒸気の吹込み量は7.0 kg/hであり、加熱負荷にすると=14.95 MJ/hになる。第2塔のHIDiC塔の回収部塔底への生水蒸気の吹込みは必要なかったので、HIDiC塔自身の加熱負荷は=0 MJ/hとなった。内部熱交換が十分であったためHIDiC塔自身には外部からの加熱負荷が必要なかった訳で、本システム全体の総加熱負荷はモロミ塔への生水蒸気によるもののみであった。また、回収部塔頂コンデンサの下に付設している水封式真空ポンプ(定格0.75 kW、排気量300 L/min)の実際の排気量は十分に小さいから、これの実際の消費電力(< 0.5 MJ/h)は消費エネルギー計算では無視できる。すなわち全消費エネルギーは内部熱交換段:#3~#27(実段)1実段当たりの伝熱面積A = 0.09426 m2温度差(平均)ΔT = 8.05 ℃実際の総括伝熱係数U = Qint/(25 A ΔT) = 325.2 W/m2K(設計での仮定値:U = 290.75 W/m2K)還流比 = 0.378還流比 = 0.378消費エネルギー:2.86 MJ/L-EtOH < 4 MJ/L-EtOH(目標値)熱損失:Qloss = 1.28 MJ/h105.9 ℃100.9 ℃留出液(製品)D = 2.54 kg/hEtOH:94.4 wt%24.4 ℃濃縮部塔頂蒸気V2 = 3.50 kg/h94.4 wt%、77.4 ℃回収部塔底缶出液W1 = 47.73 kg/h0.024 wt%、86.9 ℃40 ℃原料予熱器消費水蒸気(0.12 MPa)STM2 = 3.28 kg/hQpr2 = 7.37 MJ/h104.2 ℃生水蒸気(0.12 MPa)吹込み量STM1 = 0 kg/h104.2 ℃生水蒸気(0.12 MPa)吹込み量STM1 = 0 kg/h104.2 ℃回収部(内塔)操作圧:225 mmHg回収部(内塔)操作圧:225 mmHgスクリュー式ドライ真空ポンプ実消費電力Pw = 0.516 kW原料F = 50.27 kg/hEtOH:5 wt%19 ℃内部熱交換伝熱速度Qint = 22.19 MJ/h濃縮部塔底缶出液W2 = 10.80 kg/h1.14 wt%、95.7 ℃濃縮部(外塔環状部)操作圧:760 mmHg還流R2 = 0.96 kg/h24.4 ℃(過冷却)還流R2 = 0.96 kg/h24.4 ℃(過冷却)回収部塔頂蒸気V1 = 13.34 kg/h、29.73 wt%70.1 ℃(225 mmHg)= 1.86 MJ/h図13 標準型HIDiCの試運転結果[6][7][10](濃縮部塔頂圧:760 mm Hg、回収部塔頂圧:225 mm Hg)図14 CF-HIDiCのフローシステム[6][7]HIDiC塔の構造は標準型HIDiCに同じHIDiC塔の構造は標準型HIDiCに同じ生水蒸気(0.4 MPa)生水蒸気(0.4 MPa)生水蒸気(0.4 MPa)水封ポンプ外塔(環状部):濃縮部塔径:250 mm塔高さ:5.2 m規則充填物8理想段外塔(環状部):濃縮部塔径:250 mm塔高さ:5.2 m規則充填物8理想段HIDiC塔内塔:回収部塔径:150 mm塔高さ:6.8 mリフトトレイ:32段段間隔:200 mm内部熱交換段:25段(#3~#27)モロミ塔塔径:200 mm塔高さ:5.7 mチェンジトレイ:16段段間隔:300 mmモロミ塔塔径:200 mm塔高さ:5.7 mチェンジトレイ:16段段間隔:300 mm

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