Vol.7 No.3 2014
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研究論文:放射線による生体障害を軽減する高安定化細胞増殖因子の開発(今村)−151−Synthesiology Vol.7 No.3(2014)(図13)[15]。したがって、被ばく後のFGFCの投与によっては、生残した幹細胞の増殖促進、幹細胞から生じる分化細胞の増殖と分化の両者をFGFCが促進しているものと考えられる。謝辞この論文では、多くの基礎研究やプロジェクト研究の成果が組み合わさることで、放射線防護剤として結実しつつある現状をまとめた。これらは多くの研究者の努力によって得られた成果である。この論文記載の成果に直接貢献された方々を以下に掲げる(項目は記述順、項目内は順不同)。また、より多くの方々によって支えられた周辺領域の研究によって、この研究が可能になった。それらのすべての方々に深く感謝したい。(敬称略、所属は実施当時、所属無記載は、当時の所属が工業技術院または産業技術総合研究所)・PG-FGF1 米田敦子、浅田眞弘、織田裕子、大田恵子・FGFCThomas Maciag(故人、American Red Cross)、John Anthony Thompson(Alabama University)、時田義人、本村香織、本田絵美、棚橋紀悟・タンパク質発現系 Alan Rosenberg(Brookhaven National Laboratory)・細胞解析系鈴木 理、浅田眞弘、本田絵美、隠岐潤子、倉持明子、上原ゆり子、植木美穂、辻野希、米田敦子、David Ornitz(Washington University)図13 被ばくの24時間後にFGFCを投与すると、腸管絨毛細胞の増殖(左:絨毛あたりのBrdU+細胞の数として評価)と分化(右:絨毛分化マーカーによる褐色の染色)が促進されることが分かる。(Nakayama et al. IJORBP(2010)のデータを一部抜粋)・センダイウイルスベクター 中西真人、瀬川宏知・放射線防護効果解析浅田眞弘、隠岐潤子、後藤恵美、萩原亜紀子、中山文明(放射線医学総合研究所、産業技術総合研究所協力研究員)、明石真言(放射線医学総合研究所、産業技術総合研究所協力研究員)、蜂谷みさを(放射線医学総合研究所)、梅田禎子(放射線医学総合研究所)、今井高志(放射線医学総合研究所、産業技術総合研究所協力研究員)研究プロジェクト1991〜2000(10年間)次世代産業基盤技術開発「複合糖質生産利用技術開発:動物細胞を用いた複合糖質生産」2005〜2009(5年間)文部科学省原子力試験研究「放射線被ばくによる生体障害の予防・治療のための細胞増殖因子とその利用技術に関する研究」2005〜2008(2年10ヶ月)シグナル分子研究ラボ 挑戦的課題研究「シグナル分子の基盤的研究」2011〜2012(1年間)戦略研究「放射線防護剤の開発」2013〜2015戦略研究「放射線による癌治療の副作用低減技術の開発」salineFGF1FGFCBrdU+ cell number / villus02468****10 Gy saline0 Gy saline10 Gy FGF110 Gy FGFC02468FGFCFGF1salineBrdU陽性細胞数(絨毛当たり)

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