Vol.7 No.3 2014
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研究論文:放射線による生体障害を軽減する高安定化細胞増殖因子の開発(今村)−147−Synthesiology Vol.7 No.3(2014)R2cincreased cell number (ABS450)R3cR1cR1bR2bR3bR2blog10[FGF(g/ml)](0)-10-9-8-7-6-51023102310231023102310231023(0)-10-9-8-7-6-5log10[FGF(g/ml)](0)-10-9-8-7-6-5(0)-10-9-8-7-6-5(0)-10-9-8-7-6-5(0)-10-9-8-7-6-5(0)-10-9-8-7-6-5R41023(0)-10-9-8-7-6-5log10[FGF(g/ml)]FGFCFGF1 FGF1FGF2R1cR1bR2cR2bR2bR3cR4R3bFGFCFGF1log10[FGF(g/ml)]log10[FGF(g/ml)]log10[FGF(g/ml)]0123-10-9-8-5-6-7(0)-10-9-8-5-6-7(0)-10-9-8-5-6-7(0)-10-9-8-5-6-7(0)-10-9-8-5-6-7(0)-10-9-8-5-6-7(0)-10-9-8-5-6-7(0)-10-9-8-5-6-7(0)FGF1FGF20123012301230123012301230123増加細胞数(450 nm吸光度)法により多種のFGFCの人工遺伝子(cDNA)を構築し、タンパク質として翻訳してそのタンパク質の生物活性解析を行った。研究の途上では当時の実験手法上の制約や核酸合成機の低信頼性等多くの問題と直面したが、ようやく計画通りに全種のFGFCの遺伝子の構築を完成した。7.2 FGFCの大量生産系の確立FGFCが、その実用的な使用ということに関して現段階でPG-FGF1よりも有利な理由は、これが単純タンパク質であって大腸菌を利用して容易に大量生産できることである。詳細は省くが、現在は研究室におけるFGFCタンパク質の生産には、pET-3cというプラスミドベクターとT7バクテリオファージの仕掛けを施した大腸菌を用いている。このタンパク質発現系はいわば「大腸菌乗っ取り系」ともいうべき系で、現在では世界的に普及しているが、私はこの系を開発した研究者本人から極めて初期に材料と情報の提供を受けて使わせてもらえたことが幸運であった。これによって、それまでの組み換えタンパク質発現方法と比べて数十倍〜数百倍もの大量の組み換えタンパク質を実験室で調製することが早い段階から可能になった。このため、多種のFGFCを大量に生産し、それぞれの活性や物性に関するさまざまな解析をすることが可能となった[11][12]。7.3 受容体結合特異性から見たFGFCの有用性の再発見さまざまな培養細胞種を用いて多種のFGFCに対する応答性を解析することで、特徴的な性質や生物活性を示す数種類を選択することができた。その中でも、いくつかの分子については、ヘパリンに依存せずに高い活性を持つことを見出した。これらの分子の構造が今日FGFCと呼ぶ特定の構造を持った安定化FGFの基本型となっている。FGFを細胞が表面で認識する際には、チロシンキナーゼ型受容体という細胞膜貫通タンパク質が関与し、受容体図7 FGFCは、全種のFGF受容体をFGF1と同等以上に強く活性化する。日本で医薬承認されているFGF2はR2b受容体に対する活性が極めて低い。(Motomura et al. BBA(2008)のデータを一部抜粋)

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